3Dプリンタのオーバーハングって何?【Adventurer3で実験してみた】
こんにちは、あゆみです。
子どもの教育用に3Dプリンタを使っていますが、日々、いろいろ失敗しています。
あわてて3Dプリントを開始したときに、いまだにやってしまうのがオーバーハングの防止ミス。
そもそも、オーバーハングとは何でしょうか?
今回の記事でわかること
●オーバーハングとは何か?
●オーバーハングのプリント失敗例
●Adventurer3は何度のオーバーハングまで耐えられるか実験した結果
こんな方に向けて書いています
- 3Dプリンタを始めたばかりの方
- これから始める方
早速みていきましょう\(・●・)/
3Dプリンタのオーバーハングって何?
オーバーハングとは突き出た部分のことです。
典型的なのはT字の屋根の部分です(赤丸)。支えがないので、サポート材をつけてあげないと、垂れてしまいます。
上のようなT字や90度の傾斜の場合は、サポート材が必要になります。
下のような傾斜ならサポート材をつけなくても大丈夫です。
支えがなく、突き出た部分(オーバーハング)のプリントは、一般に45度の角度まではサポート材不要ですが、45度を超える場合は、サポート材が必要になります。
これがいわゆる「45度ルール」と呼ばれる制限です。
ただ、どの角度までサポートなしで大丈夫かは、3Dプリンタの機種によって異なります。
オーバーハングのプリント失敗例
T字型なのに、うっかりそのままプリントして失敗したのがこちら。
あわててプリントをスタートさせたときなど、わたしはいまだにこういうミスをやらかしています。
土台がないので、うにょうにょに垂れてしまいました。
この立体の場合は、最初から横に寝かせて3Dプリントすれば、オーバーハング問題をクリアできます。
オーバーハング部位はサポートをつければ、垂れることなくプリントできます。
しかし、細い部分はサポート材をのぞくときに折れやすく、できればサポート材なしでプリントしたい人も多いと思います。
たとえば、恐竜の細い首など▼
サポートを取った瞬間、首がポキッと折れ、「!※★!$?▲!」とショックを受けることしばしば。
繰り返しですが、どの角度までサポートなしで大丈夫かは、3Dプリンタの機種によって異なります。
そこで、現在使っているFDMの3DプリンターAdventurer3がどの角度までオーバーハングに耐えられるか、実験してみました!
Adventurer3による実験と結果
fusion360で3Dデータを用意する
45度、30度、25度のオーバーハングでプリントしたらどうなるかを試してみました。
3Dデータはfusion360でつくりました。
スケッチと押出し機能をマスターしていれば、簡単につくれます。
30度に角度を設定して、押し出すだけ。
これは角度が25度のもの。
スライサーソフトで傾斜が45、30、25度となるように配置し、サポートをつけずにプリントしました。
(高さを合わせるのを失念しました)。
実験結果
意外な結果となりました。
Adventurer3の場合、45度はもちろん問題なく、25度まで垂れませんでした。
(テストデータの高さを合わせるのを忘れているのはスルーしてください💦)
ただ、傾斜面を観察すると、25度は30度よりも、粗くなっています。
写真では伝わりづらいですが、Adventurer3の場合、45度、30度、25度の順番に傾斜面の積層跡が目立ちやすくなりました。
垂れ始める角度を知りたい方は、20度、15度で検証してみるといいと思います。
オーバーハングで垂れないようにするためには、フィラメントの温度を下げるのも有効のようです。
私はまだ試していませんが、サポートをつけずにプリントしたい方は、温度を下げてみるのもいいかもしれません。
引きつづき3Dプリンタライフを楽しみましょう\(・●・)/