上野の国立科学博物館は隠れたSTEAM教育の場だった
上野にある国立科学博物館は、恐竜好きのお子さんにとって人気の場所ですよね。我が家も例外でなく、ときどき行っています。
息子と初めて行ったとき、私の目を引き付けたのは恐竜ではなく、地球館の2階にある科学コーナーでした。
実はこのフロア、絶好のSTEAM教育の場でもあるのです。初めて行って以来、行くのが楽しみになりました。
今回は国立科学博物館の隠れた楽しみ方をご紹介します。
目次
国立科学博物館の概要
科学博物館に近づいたとき、子どもがまず夢中になるのがこちらの機関車。
博物館には日本館と地球館があり、恐竜は地球館地下1階に展示されています。
地球館へ行く場合、日本館を通り抜けて、一度外へ出る必要があります。
地球館地下1階にある恐竜たち
トリケラトプス
ティラノサウルス
このように、恐竜好きな子どもが喜ぶものが展示されているのが地球館の地下1階。
そして、地球館の2階は隠れたSTEAM教育のコーナーです。
STEAMの中でも、「S」=Science(科学)、「T」=Technology(技術)に触れられる場所です。
国立科学博物館でSTEAMに触れる絶好の場所
それでは、地球館2階の隠れた魅力をご紹介します。
私はもっとじっくり体験したいのですが、これまで行った2回とも、子どもが待ちきれず、手短な体験に終わってしまいました。ごくわずかな時間でも楽しめたものをご紹介します。
アナログ放送とデジタル放送の違いを体験から学ぶ
右側はFM放送(アナログ放送)、左側は地上波デジタル放送を体験できるツールです。
どちらも金網の中にラジオが置いてあり、ラジオからは音が流れています。
右側のラジオに金網をかぶせると、「ザー」というノイズが聞こえます。左側のラジオに金網をかぶせると、音が止まります。金網をかぶせたり、外したりして、音の違いを確認することができる、興味深いコーナーです。
電波は、電気を通さないプラスチックなどでは反射されませんが、電気を通す金属では反射されます。このコーナーでは電波が反射される現象を体験できるのが面白いです。
アナログ放送は波をそのまま運ぶのに対し、デジタル放送は波を信号に変えて運びます。
私のイメージですが、金網をかぶせることで、
FM放送(アナログ放送)では、反射しきれなかった波がノイズとして現れ、
ワンセグ(デジタル放送)では、信号が一定値以下とみなされ、「0」となり、音がピタリと止まるのだと思います。
原理や知識から学ぼうとすると、抵抗を感じることでも、実際に金網をかぶせたりして「えっなんで!?」を体験すると、興味がわいてくると思います。
4歳児の反応は?
残念ながら4歳の息子はまだ興味を示しませんでした。
2つの波の速さが異なるのはなぜ?
こちらの動画をご覧ください(9秒)。
青色の波の方が速いですよね?
これは波の速さが、物質の温度や粘性によって変わることを示しています。
白色の波はアルギン酸ナトリウム、青色の波は水です。アルギン酸ナトリウムは水より粘性が高いため、水より速く進みます。
波の速さが温度によって変わるのは、温度が上昇すると分子の移動が活発になり、分子間の引き合う力が弱まるからだと思います。
ちなみにアルギン酸ナトリウムを自宅で簡単実験できるこんなものが。名付けて「つぶれない水」です。
4歳児の反応は?
波のスタートボタンを押すのが楽しいらしく、子どもの食いつきは良かったです。
しかし4歳だと、スタートボタンを押してもらってから、猛スピードで抱っこして波の動きを見せてあげる、となるためママはちょっと大変です。
偏光板を通して見る世界はこんなに違う
一見すると透明でなんてことない板。
これは偏光板といって、いろいろな方向に振動する光を、一定方向にだけ振動させる板です。一定方向だけに振動する光を偏光といいます。
国立科学博物館に展示されていた偏光板は、2枚重ねてあります。
2枚の偏光板を通して液晶モニターを見たのがこちらの動画。色や光が見えたり見えなかったり、薄くなったりしていますね。
偏光板を2枚重ねると、見えたり見えなかったりするのは、偏光板の向きによります。
2枚の偏光板を重ねたとき、偏光板の向きが同じだと、光は通り抜けますが、偏光板の向きが異なると、光は通り抜けません。
上の動画では、2枚ある偏光板のうち、1枚を手動で回転させることで、色や光の見え方が変わるのがわかりますね。
偏光板の実験は自宅でもできるようですよ。
4歳児の反応は?
動画の最初でガラガラうるさい音は、息子が隣で勢いよく偏光板を回していたためです。別の楽しみ方をしていました。
回したり、動きを見たりするアクティビティだと、まあまあくいついてくれますね。
僕についてこられるかな?赤外線
実は、地球上のあらゆるものは赤外線を発しています。正確に言うと、絶対温度(-273度)以上の物体は赤外線を発しており、物体の表面温度が高いほど、赤外線エネルギーは高くなります。
赤外線を測ると、物体に触ることなく温度を確認できるのですよね。下の写真をご覧ください。
写真で身体の部位によって色が違うのは、温度の違いを表していますね。
写真黒枠に、青い部分が見えるでしょうか?
これは子どもが持っているうさぎのぬいぐるみです。ぬいぐるみには温度がないので、青いままとなっていますね。
4歳児の反応は?
動画からわかるように、ここは楽しんでいました。このあと叫び出した部分は動画でカットしています。
まとめ
国立科学博物館はSTEAM教育に触れる場としておすすめです。
この記事を書いていたら、知識を補充してまた行きたくなってきました。
私が行ったときは、周りは子連れのお父さんが多かったですね。まだあまり周知されていないのか、子連れのお母さんはあまり見かけませんでした。
子連れのお母さんが主に行くのは3階の「親と子のたんけんひろば コンパス」かもしれませんね。1回40分遊べる室内遊び場になっています。
恐竜好きな子がちょっと違う楽しみ方のできる国立科学博物館。ぜひ行ってみてください。
公式サイト:http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/permanent/index.html
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