三角形の面積、葉っぱ型の面積の問題で役立つ立体図形【小学校の算数に使える3Dプリンタ】
こんにちは、あゆみです。
4台の3Dプリンタを購入し、子供の教育に活用できそうなツール作りを試行錯誤しています。
今回は、算数に3Dプリンタを活用する方法をご紹介します。
具体的には、三角形の面積や葉っぱ型の面積を求めるときに、手にとって組み合わせを変えられる立体図形のご紹介です。
対象としている方
・小学校高学年のお子さんと親御さん
・就学前だけど算数の幼児教育に興味のある親御さん
・小学校の先生
3Dプリンタを活用すると、頭の中のイメージから、実際に手に取って納得することができます。
完成された立体図形だけでなく、立体図形のデータを作る取り組みも授業に取り入れることができると私は考えています。
目次
三角形の面積の問題で役立つ立体図形
三角形の面積を求める公式は小学5年で習います。
公式を覚えればどの三角形の面積も求めることができますよね。
では、下図の濃い緑色AとBの三角形の面積、どちらが大きいでしょうか?
※正方形の縦と横の長さはどちらも等しいです。
公式を知っていると答えは簡単ですね。AとBの面積は等しいです。
底辺と高さが同じであれば、形が異なっていても面積は等しくなります。
公式に従って機械的に解くことに慣れると、逆にイメージがわきづらくなることありませんか?
そもそも、三角形の面積はなぜ2で割らないといけないのでしょうか?
そんな時に有効なのが、立体図形です。
👇これは3Dプリンタで作った立体図形です。
このままではAとBの面積が等しいと感覚的にわかりづらいので、右側の立体図形を分解します。
上の写真で、黄色で囲んだ部分は三角形Bと同じサイズです。
黄色で囲んだ三角形の頂点から垂直に線を書くと、下記のように分割できます。
分割された各三角形をそれぞれ〇と△で区別すると、〇印と△印の三角形はそれぞれ同じ面積になっています。
つまり、三角形Bの面積は、もとの正方形の半分になるということがわかります。
折り紙を使って確認することもできます。立体図形を使って組み合わせたり分解したりすると、イメージしやすくなりませんか?
葉っぱ型の面積の問題で役立つ立体図形
次は小学6年で学ぶ葉っぱ型の面積を求める問題です。
葉っぱに似ていることから葉っぱ型と呼ばれる図形ですね。斜線部の面積はどのように求めればいいでしょうか?
この問題でも、立体図形を使って分解して考えることができます。
3Dプリンタで各パーツの立体図形をプリントしました。
今回求めたいのは、👇の緑色の部分です。
葉っぱ型を含む左の図形を分解していくと、どうやら4分の1円の扇形にヒントがありそうですね。
次に、扇形を分解してみます。
すると、4分の1円の扇形は、黄色の部分+白い三角形に分解できました。
黄色の部分を2個組み合わせると、緑色の葉っぱ型になります。
つまり、(扇形の面積ー三角形の面積)×2=葉っぱ型の面積となります。
扇形の面積:半径×半径×3.14÷4
三角形の面積:底辺×高さ÷2
葉っぱ型の面積:(半径×半径×3.14÷4-底辺×高さ÷2)×2
紙に図形を書いて理解することもできますが、パズル感覚でパーツを組み合わせて考えると、わかりやすくないですか?
算数が苦手な子供、特に立体の分解や結合をイメージするのが苦手な子供におすすめです。
一度データを作っておけば、大きさを拡大・縮小させて簡単にプリントできます。
今回の立体図形はすべてTinkercadという無料の3Dソフトで作りました。
作るプロセスの一部👇
応用編として、算数の図形をモデリングするのも勉強になります。
モデリングは少し苦戦しましたが、基本的に、結合させる、切り取るの操作を繰り返して上記図形を作成します。
ソフト自体の基本操作のほか、算数の基礎を押さえていないと作図できないものもありますので、小学校高学年の授業にCADで図形を作るカリキュラムを取り入れるのはありだと思います。
こんな課題を設定して生徒に取り組んでもらえば、立体把握能力をつけるのにもよさそうです。
算数苦手な生徒のために先生が立体図形を用意してあげたり、
家庭で子供の勉強をサポートするツールとして親が作ってあげたりするのもいいですね。
私の子供はまだ4歳ですが、小学校の算数の授業でつまづいたら、3Dプリンタでいろいろ作ってあげる予定です。
就学前のお子さんには立体パズルもおすすめ
就学前だけど算数の幼児教育に興味のある親御さんには立体パズルがおすすめです。我が家の4歳児は興味津々でした。
同じく3Dプリンタで作ったものです。ばらばらにプリントして子供に四角形を再現してもらうパズルです。
これなら4歳の子でも取り組めます。
今後も算数の理解に役立つ立体図形をご紹介していきますね。
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