参加レポート|2020教育総合展EDIX・STEAM教育EXPO|海外組のいない初の展示会

2020年9月16~18日まで幕張メッセで教育ITソリューション・STEAM EXPOが開催されました。

昨年と大きく異なったのは、

●海外の出展社がいなかったこと

●出展数が明らかに少なかったこと

 

[word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”bump” balloon_shadow=”true” bg_color=”#fff6dc” border_color=”#ffbc00″]中国のSTEAM商品を見られないのは残念でした。[/word_balloon]

会場案内図からも出展数の少なさがうかがえました。

それでもコロナウイルスの影響がまだあるなか、開催してくれただけでも参加者としてはありがたいです。

幕張メッセの会場へ向かう人の数も多く、来場数はなかなか多い印象を受けました。

上から見た会場の様子

それでは、今回の展示会で興味深かったものを一部、ご紹介します。

昨年の様子▼

ユカイ工学のユカイな生きものロボット

ブースでお話を聞いた和田さん、原田さん

子供向けロボットというとブロックなど専用教材が必要なことが多いですが、誰でも・かんたんに・楽しくロボットを作れることを追求したのが「ユカイな生きものロボット」。

ロボットを作るのに必要なパーツがすべて入っていて、かつ、子供がダンボールやフェルトなどほかの素材を活用してオリジナルなロボットを作れます。

出典:ユカイ工学

キットは2,700円(税抜)で、わたしが知る限り、もっともコストをかけずにロボット制作を楽しめる商品です。

ソフトでプログラムして、自分の思い通りにロボットを動かしたい場合は、「ココロキット」(約3000円)を追加するだけ。

ココロキットを追加すると、人が通ると手を振るロボットに変身することだって可能。

 

①ロボットを作って動かす

②ロボットにプログラムを送る

と、無理なくステップアップできるうえ、とにかく低コストなのが魅力です。

具体的な活用方法は、ユカイ工学が運営するnoteに丁寧に紹介されていました。

ユカイ工学のキットは小学生ロボコンの公式キットになっています。

小学生ロボコン2020は中止となってしまいましたが、2021年はオンラインで開催されますので、気になる方はユカイ工学のキットで参加してみてはいかがでしょうか?

キットは公式サイトかアマゾンで購入できます。

私もさっそく基本キットを購入してみました!

子供と遊んでみたところ、本当に簡単&楽しいです。別記事でご紹介しますね。

公文のプログラミング教材マタタラボmatatalab

とうとう公文もプログラミング教材をスタートです。

公文のブースには2020年9月より発売されるmatatalabがありました。

中国のスタートアップ玛塔创想が2018年に開発し、約1年で世界50カ国に広まった幼児向けプログラミング教材です。

[word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”bump” balloon_shadow=”true” bg_color=”#fff6dc” border_color=”#ffbc00″]とくにロシアの幼稚園ではたくさん導入されているようです。[/word_balloon]

開発のきっかけは「自分の子供が喜ぶプログラミング教材を作りたい」

設立当時、スタートアップメンバーの子供がちょうど幼稚園に通っており、4歳の子どもでも感覚的に楽しめるプログラミング教材を作りたいと思ったのが開発のきっかけでした。確かに子供受けする愛らしいロボットです。

出典:matatalab

コマンドタワーには画像認識センサーがついているので、おかれたブロックを読みとって、ロボットがその通りに動きます。

音楽ブロックは数字を1、2、3など変えることで音調を変えることが可能▼

算数に役立つ図形プログラミングも学べます。まずは自分で図形を描けるプログラムを考えてから、教材のとおりにブロックを置くことで、図形の特徴を理解します。

ロボットの帽子は取り外し可能で、この上にレゴブロックを載せることができるので、下の動画のように、追いかけっこゲームを作ることもできますね。

matatalab公式サイトかアマゾンから購入できます。

教育機関に多数導入されるXYZプリンティングの3Dプリンター

去年は出展されていませんでしたが、今年は教育に強い3DプリンターXYZプリンティング社が出展していました。

同社の3Dプリンターは教育機関に多く導入されており、その数は、中学校~大学を含めて全国で300校以上

人気なのがダヴィンチJr.Pro X+▼

初めての人でも、Z軸の位置調整が不要な、組み立て済みタイプです。

XYZプリンティングの3Dプリンタは幼児向けの3Dプリンタ教室でも使われていますね。

同じように使い勝手のよい機種は他社にもありますが、なぜXYZプリンティングの機種が多く導入されているのか気になっていました。

今回、同社の3Dプリンタが教育機関に導入される理由をお聞きできて、興味深かったです。

 

同社の3Dプリンタにはモノカラータイプとフルカラータイプがあります。

写真はフルカラー/モノカラー両方使いができるダヴィンチColor mini。25万円未満と、個人が手の届く価格帯になっています。

シアン・マゼンタ・イエローの三色一体型インクカートリッジで色付けしながら3Dプリントできるので、出力時にすでにカラーリングされるのが最大の特徴。

肝心の出力品の写真を撮り忘れていました。モノカラータイプよりも時間はかかりますが、それでもカラーリングしながら3Dプリントできるのは貴重ですよね。

XYZプリンティングの教育業界向けホームページ

▲教育への導入事例が紹介されています。

問題発見を大切にするプログラボ(ProgLab)

プログラミング教室はたくさんありますが、運営側でも「課題」を大切にする姿勢が特に印象的だったのがプログラボ。

大阪・東京を中心に展開するロボットプログラミング教室です。

主な教材はマイクロビット、スクラッチ、レゴマインドストームEV3で、タブレットを使ったビジュアルプログラミングでロボットを動かします。

お話を聞いていて、プログラボがほかのプログラミング教室と違うと感じたところは、教室側も課題発見を大切にしていること。

たとえば、プログラボの生徒が2019年に世界大会に参加したときに、ほかの国から来た子供たちには強い時事問題への関心・問題意識あることが印象的だったようです。

そこで読売新聞とコラボして開設したのが、ロジカルリーディング・ライティング講座。

出典:プログラボ

ロボットプログラミング教室がなぜ?という声もありそうですが、そもそも、プログラミングというのは課題解決ですよね。

課題を解決するには、課題を見つける力も求められます

プログラミングで課題解決力をみにつけると同時に、課題を見つけるために興味を広げ、社会をより知ることが大切だとプログラボは考えています。

講座では新聞を使って読解・メディアリタラシー・まとめる力・プレゼン力をつけるのが狙いです。

このほか、AIの活用方法、技術に早くから親しむためのAIプログラミング講座も開設しており、運営側も変化していく姿勢が随所に現れていると感じました。

アーテックの教育専用端末Eduコン(エデュコン)

昨年に続いて今回も大きなブースで出典していたのはアーテック。

学校の授業で使用されるロボットの展示はもちろん、今回はこれからリリースされる新製品が並んでいました。

eduコン(エデュコン)は小学生を対象としたITスキルの基礎を学ぶための、教育専用端末です。

2万円代でリリース予定で、タイピングからプレゼンソフトのやり方を学べるほか、スクラッチやマイコンを使ったプログラミングもできます。

教材はバンダイが制作する漫画形式なのもポイント。

インターネットにつなげて検索も可能です。小学生のうちからリサーチ、プログラミング学習、プレゼン資料作成に慣れることができますね。

リリース時期は未定です。

置いてきぼりを防ぐMetaMoji

Meta Mojiは、手書きの様子を画面を通じて同期できる授業支援ツール。

教室のどこにいても生徒が教師が示す場所がすぐにわかったり、逆に教師は、生徒ひとりひとりの学習状況をモニタリングしたりできます。

生徒の画面を一斉把握できるほか、つまずいている生徒へ教師が個別に書き込みをすることもできるので、「置いてきぼり」を防ぐのに有効です。

PDFを取り込んで教材として使えるほか、音声を貼り付けることもでき、汎用性が高いのも特徴。

英語の授業では、授業前に自分の意見を生徒に英語で話してもらい、その録音を教師が確認するという取り組みもなされています。生徒にとって実際に声に出して英語で意見をいう訓練になりますね。

MetaMojiは全国で20を超える小中高に導入されています。

ICT教育に積極的な熊本市では、2018年に市内の小中学校全134校にiPad導入を決めたとき、同時にMetaMojiClassRoomを採用しました。

ある学校ではMetaMojiを状況の同期だけでなく、生徒が互いの考えを説明しあうツールに上手に活用しています。

同じ課題に取り組む時に、答えがわかった人は青色ボタン、わからない人は赤色ボタンを生徒に押してもらい、教室の電子黒板に表示させます。わかった生徒はわからない生徒のところへ行き、自分の考えを説明したり、わかった生徒同時で考え方をシェアしたりと、理解を深めるツールにもなっています。

遠隔授業でも活用可能ですが、現在はまだリアル授業での使用が多いようです。

MetaMojiClassRoom公式サイトから無料体験版に申し込めますので、気になる学校・法人の方は試してみてください。

登下校中の子供に注意喚起をする本田のロボット端末Ropot

最後に、本田のブースで体験した面白いロボットをご紹介します。

登下校中の子供に安全確認を促すRopotです。

ランドセルに装着し、後方から車が近づくと、本田独自のセンサーが振動して子供に車が近づいていることを知らせるロボットです。

[word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”bump” balloon_shadow=”true” bg_color=”#fff6dc” border_color=”#ffbc00″]ブースでランドセルを背負って体験してみました![/word_balloon]

展示会では人が車のボードを持って近づいていましたが、確かに振動します。

次に、自分が歩いている状態で、もう一度試してみたところ、歩きながらでも感知できる振動でした。

これなら最も交通事故が多く発生するといわれる小学校入学直後でも少しは安心できそうです。

Ropotは、車が後方から近づいてくるときに注意を促すほか、あらかじめ登録した地点を子供が通る際にも注意喚起してくれます。

GPS機能が搭載されているので、子供の現在地をアプリで確認できます。

 

Ropotの販売予定はなく、今回はニーズや反応を調べるための出展のようです。商品化を望む声が多い気がしますね。

 

以上、2020年の教育ITソリューションで見たものの一部をご紹介しました。

来年は海外組にもぜひ出展してほしいですね。

昨年の様子はこちらからどうぞ▼

 

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公開日:2020年9月23日