小学1・2年生で勉強についていけない時の対策は?明らかについていけない場合も解説
この記事では、小学1年生・2年生で勉強についていけない場合の対策について、信頼できる教育本で得た知見をもとに丁寧に解説します。
- 簡単な問題をできない子どもをつい罵倒してしまう
- 勉強をみていても「何度も言っているでしょ!」と怒ってしまう
- 付録の多い進研ゼミチャレンジですらやってもらうのに大苦戦
- なんでこんなのもわからないの!と怒ってしまう
小学1・2年生のパパ・ママさんで、こんなお悩みをかかえている方は多いと思います。
怒るのはよくないとわかっている!だけど、
毎日の仕事、家事に追われて、なんとか30分捻出して勉強みているのに子どものやる気がなくてイライラ・・・・!
その気持ち、すごくわかります。
今回は、プロの塾講師3名、臨床心理士・医学博士1名の方がかかれた4冊をもとに、
小学1・2年生で勉強についていけない時・つまずいた時の対処方法をわかりやすく解説します。
子どもの教育はやりなおしがききません。
それならば、たくさんの子どもたちに接してきたプロの意見を参考にしたいと私は思いました。
参考にしたのはこちらの4冊です。
▲感想はこちらから。
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この記事は3分で読めます。
- 褒めた方がいいケース、褒めても解決しないケース
- 子どもの抱える問題の深さ
- やる気をぐんとアップさせる〇〇な言葉
など、この記事で書いていることを実践すれば、お子さんの勉強をみる時間が楽しくなり、お子さんも勉強に意欲的になります。
実際に、わたしも同じことを息子に実践し、
年長から小学校入学後も毎日20分~30分の学習習慣を継続できています。
低学年のつまずきをそのままにすると、高学年でやりなおすのは大変です。
後の苦労より、今のがんばり。
ぜひ、最後までお読みください。
▶算数を得意にするために、幼児期・低学年からできることを先に知りたい方はこちらをご覧ください。
目次
小学1・2年生で勉強についていけない時の対策4つ
小学1年生で勉強につまずいたときに、今日からできる家庭でできるヒントが上記の本に書かれていました。
ポイントは次の4つにまとめられます。
- つまずいているポイントに親が気づいてあげる
- 結果ではなくプロセスを褒める
- やる気をぐんとアップさせる〇〇を使う
- わかっていない自分に気づいてもらう
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]今日からできることばかりですので、参考にしてください![/word_balloon]
小学1・2年生で勉強についていけない時の具体的な対策【今日からできる】
つまずいているポイントに親が気づいてあげる
- どこでつまずいているのか?
- どこまで理解できていて、どこからわからないのか?
つまずいているところに親が気づいてあげるのが大切です。
『5歳から始める最高の中学受験』に、子供のつまずきの見つけ方・「やればできる」と立ち直らせる方法が載っています。
内容をまとめると、次の4ステップです。
①どこで困っているか気づいてあげる
②努力したことを認めてあげる
③親子で一緒に解決方法を考える
④「できた」という体験をさせてあげる
まず、子供にどこで困っているのか?聞きます。
子どもが「もう、ぜんぜんわからない!」と言ったとしても、
「先生はどんなことを教えてくれた?」
「どこまではわかっているの?」
と、子どもが今、どこで困っているか、問題を見つけます。
「ぜんぜんわからない」という言葉に対しては、
「わからないことをわからないと正直に言えてえらいね」とほめてあげることもできます。
次に、子どもが努力したことを認める質問をします。
「どんな風にやってみたの?」
「どういうふうに考えてみたの?」
と聞きます。
こう質問することで、「解けなくても、ちゃんと理解できていること・わかっていることもあるよね」というメッセージが伝わります。
たとえば、
「先生からはひらがなバツされちゃったけど、ここ、ちゃんとはねているじゃん。なーんだ、前よりできているじゃん。すごいすごい!」
みたいに。
「ちゃんと授業聞いていたの?」と聞かれるのとは、全然違いますよね。
次に、親子で一緒に解決策を考えます。
わからないところを親が解説してあげたり、具体物を使って考えたりできます。
最後に、「できた」という体験をさせてあげるのがポイントです。
そのためにもう一度、同じ問題を解いてもらいます。
答えを見ないでもう一度チャレンジしてもらい、「できた!」という体験をさせてあげます。
小学1年生の問題は、親からすれば簡単なので、
なんでこんなのがわからないの!?むきー!!
と罵倒したくなること、たくさんあると思います。
ダメとわかっていても、仕事疲れと毎日の忙しさで、つい言ってしまうこともあると思います。
ただ、子どもは勉強についていけなくて、すでに困っている状態。
そこへ親が感情的に怒ってしまうと、困っている事実を隠そうとしたり、目を背けたりしてしまいます。
自分のSOSをひた隠しするようになったら、解決はもっと難しくなります。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]私も親なので怒り・焦りの感情に支配される気持ち、すごくわかりますが、
ぐっとこらえて、
「どこで困っているの?」「どこまでわかったのかな?」
と聞いてみてください。[/word_balloon]
結果ではなくプロセスを褒める
結果がよくなくても、プロセスまで否定しないことも大切です。
小川先生の本にも、
わが子を伸ばす”ほめポイント”は、結果ではなくプロセスです。
『5歳から始める最高の中学受験』p125
と書かれています。
テストで100点など、良い結果のときだけほめていたら、
結果が95点のときに「お母さんをがっかりさせちゃう……」と、
顔色をうかがう子になってしまう可能性があります。
そうならないためには、
結果ではなくプロセスを褒めることがポイント。
具体的には、
「しっかり文章を読めたね。この問題は計算ミスさえしなければあっていたのだから、すごいね」。
「数字を書く練習を頑張ったおかげで、書く力が前より強くなったんじゃない?カタカナを書く力もアップしているよ」。
「書き順が間違っていたのに自分で気づけたの?すごいね!しかも2つ目からは書き順ばっちりだったよ」。
など、どんなに小さいことでも、以前と比べてできるようになったこと・がんばれたこと・改善したことを見つけてあげて、ほめてあげるのがいいです。
これは息子にも気をつけて声かけしていますが、すごく効きます。
上の2、3つ目は息子に実際に言った言葉です。声をかけたら、ノリノリで公文のプリントをやっていました(笑)
思うような結果がでなかったときにも、プロセスを否定しないのが大切です。
これは、思うような結果がでなかったのは、能力ではなく、やり方に問題があっただけ、というメッセージを伝えるためです。
育児や仕事に追われると、理論よりも感情が先行するので、正直なところ簡単ではありませんし、わたしも自信がありません。
小川先生も3年かかったそうです。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]それくらい大変なことですが、低学年のうちに親がこの意識をもてると、高学年になってからの伸びがきっと変わってくるはずです。[/word_balloon]
やる気をぐんとアップさせる〇〇を使う
これはわたしが息子にかけて、効果のあった言葉です。
すごくシンプルで、
「さーて、勉強しよっか!」
or
「宿題やっちゃおう」
これだけです。
これも5歳から始める最高の中学受験に書かれていて、はじめは半信半疑で使っていました。
「勉強しよう」と声をかける大切さは、こちらの本にも書かれています。
たくさんのお子さんとその家庭環境を見てきた経験から、子どものやる気をアップさせるヒントがたくさん書かれています。
もう1つ、息子に言って驚くほど効果的だったもうひとつの言葉も本に書いてありました。
一部を引用します。
文脈としては、「ゲームばかりしていると、成績が落ちるわよ」のような「〇〇していると△△になってしまう」ではなく、
「算数の勉強をすると宇宙飛行士になれるよ」のように「〇〇すれば、▲▲のようになれる」と言い換えることを強くおすすめします。
『自分から勉強する子の育て方』p144
ここを読んでからは子供に、
「勉強すると大きくなって楽しいこと・やりたいことがいっぱいできるよ」「ママは勉強大好き」と毎日言うように意識しています。
宇宙図鑑を買って、宇宙飛行士に興味を持ち始めた息子に、
「勉強すると宇宙飛行士になるよ」とさらっと言ったら、その日の夕方、なんと
自分から算数ドリルを取り出して足し算の勉強をはじめたほどです。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]「な、なんで勉強しているの?」[/word_balloon]
[word_balloon id=”2″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]宇宙飛行士になりたいからね![/word_balloon]
一回でだめでも、繰り返し言ってみてください。
「〇〇すれば、▲▲になれるよ」です!
わかっていない自分に気づいてもらう
全然わからない!というお子さんがいる一方で、
わかったつもりになっている子
怒られないようにわかったふりをしている子
の対応方法が、『自分から勉強する子の育て方』に書いてあります。
わかっていないことに気づいてもらうことが必要なのには理由があります。
子どもは新しいことを学ぶとき、
- 教えられた内容を「わかる」
- なぜそうなるのか「理解する」
- ほかに応用できる知識として「納得する」
の3段階をたどります。
「納得する」を体験すればするほど、学びの達成感・わかる喜びが増え、学習意欲がわいてきますよね。
そのファーストステップが「わかること」。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]つまり、「わかったつもり」「わかったふり」に気づいてあげないと、「納得する」まで到達できず、勉強の楽しさを味わえません。[/word_balloon]
ただ、ストレートに指摘するのは逆効果なので、親が生徒役になってうまく誘導するのがポイント。
本当に子どもがわかっているかな?と思ったときは、
「わかったんだ。すごいね!」
とまずほめます。それから、
「でも、ここちょっと難しいし、ママちょっと心配だから、この部分がなんでこうなるか、説明してくれるかな?」
と生徒役になります。
これなら親が怒られている感もなく、わかっていなかったことがわかっても、子どもが安心して話せる雰囲気ですよね。
上記で書いたことは、忍耐と時間はかかりますが、親の接し方・家庭環境で改善できることです。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]接し方はわかったけど、難しそうだな…と思ったら、通信教育を利用するのもありです。[/word_balloon]
通信教材のなかには、付録が充実していて、学校の予習・復習をベースにしているものもありますので学校の勉強についていけずに悩んでいる方におすすめです。
こちらの記事で、ニーズ別におすすめをご紹介しています。
しかし、なかには、明らかについていけていないというケースもありますよね。
その場合は、通信教育はおすすめしません!
その理由を、次に解説していきます。
小学1・2年生で勉強に明らかについていけない場合の対策は?
次のケースにあてはまる場合は、子供がSOSを抱えている可能性があります。
この場合、褒めたり、通信教育や市販のドリルにたよったりするのではなく、まず、子供がどんなところでつまずいているか親御さんが丁寧に観察して、気づいてあげてください。
▼観察するポイント▼
・8は1と何の数字で分けられるか?目の前で具体物を使ってもわからない
・黒板を写すのが遅く、授業についていけない
・板書のときに一画ごとに黒板を見ないと板書できない
・簡単な漢字を覚えられない
上記の問題を抱えるお子さんは、認知機能に問題をかかえている可能性が考えられます。
認知機能とは、目、耳、手など五感を通じて外部から得た情報を、整理して、それをもとに計画を立て、実行するために必要なものです。
社会で活動していくための行動すべての土台となるのが認知機能です。
土台がぐらついているところに家を建てたら倒れるように、
認知機能に問題を抱えているお子さんに、ひたすら漢字を書かせたところで、根本的解決になりません。
漢字を覚えられないのは、形を認知する力が育っていないからです。
簡単な足し算・引き算をできないのは、数えることができていないからです。
こういう子にとって、漢字の練習をする、黒板を写すというのは苦しいことです。
学校の先生に協力をあおぐことはできるかもしれませんが、そもそも問題に気づいてもらえる可能性はかなり低いです。
形が認知できなければ、図形問題をとけません。数を数えられなければ、文章題も図形問題もおてあげです。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]土台に問題を抱えているお子さんに、ひたすら文章問題、図形問題をやらせてしまうと、ますます勉強嫌いになってしまいます。[/word_balloon]
認知機能に問題があって、勉強ができないという子供に対しては、
褒めることは根本的な解決策にならず、
勉強への直接的な支援しかない
ということは、『ケーキの切れない非行少年たち』に書かれています。
「うちの子、小学1年の1学期でもう周りより遅れている気がする…」など、気になることがある方は、ぜひこの本を読んでみてください。
少しでも「あてはまるな」と感じたら、お子さんの将来のためにもこの本は何としてでも読んだ方がいいです。
今なら『ケーキを切れない非行少年たち』をAmazonオーディブルで聴けます。
30日間の無料体験を利用すると、無料で読めてお得です。
上記の本を買う前にご自宅で試したい場合は、コグトレという認知機能強化トレーニングのワークがおすすめです。
下記はいずれも『ケーキを切れない非行少年たち』の著者・宮口先生が書かれた本です。
「点つなぎ」・「形さがし」・「まとめる」のシートをやってもらうといいです。
- 漢字を覚えられない
- 計算が苦手
- 黒板を写せない
という悩みを抱えるお子さんはいずれのシートもうまくできないことが本で指摘されています。
『ケーキを切れない非行少年たち』の感想はこちらに詳しくかいています。
関心のある方は、コグトレ研究会ものぞいてみてください。
そこまであてはまるかわからないけど、
発達障害を疑っている方・不登校でお悩みの方で、通信教育でまず様子をみたい方は、すらら がいいと思います。
✔不登校のお子さんでも出席扱いになる
✔発達障害の専門家が監修している
✔子供の勉強について専任コーチに相談できる
✔無学年方式なので復習・先取りができる
勉強のサポートだけでなく、保護者の悩みに寄り添うサポートがついています。
ユーザーは不登校・発達障害のお子さんに限らず、全国817の学習塾、174の学校でも採用されている、実績のある教材です。
誰かに聞いてもらえるだけで、気持ちも楽になりますし、お子さんに余裕をもって接することができると思います。
気になる方は、公式サイトから資料請求や無料体験ができますので見てみてください。
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小学1・2年生で勉強についていけない場合の対策まとめ
4冊の信頼できる本で書かれていること、わたしが息子に実践して効果のあった方法を改めてまとめたのがこちら。
- つまずいているポイントに親が気づいてあげる
- 結果ではなくプロセスを褒める
- やる気をぐんとアップさせる〇〇を使う
- わかっていない自分に気づいてもらう
低学年のお子さんにおすすめの通信教材は、こちらの記事でニーズ別に解説しています。
▼小学生タブレット教材はこちらから▼
通信教育の必要性を詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒小学生に通信教育は必要ない?必要な人・不要な人を丁寧に解説【ニーズ別の教材3選もご紹介】
ただし、数を数えるのができない、ひらがなをなかなか書けないなど、明らかにおかしい・・・・と感じた場合は、
認知機能を疑ってあげる必要があります。
その場合は、褒める、通信教材は効果を期待できず、認知機能を強化するトレーニングが必要です。
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