国主導のオンライン教育を提供する中国、周回遅れの日本【コロナで広がる国際教育格差】

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この記事では、中国のオンライン教育の現状中日の対応の違いをわかりやすく解説しています。

 

新型コロナウイルスの影響で休校が続くなか、教育格差がますます拡大していくのが心配!

子どもの教育、いったいどうなってしまうの?

 

こんな悩みを持つ方はたくさんいるはずです。

息子は来年から小学校入学。うちも当事者です。

 

わたしが特に心配しているのは国際的な教育格差

コロナ前から教育のオンライン化を進めてきた国と、これから準備を進める国とでは大きな教育格差が生じるでしょう。

わたしたちの生活が「アフターコロナ」ではなく、「with コロナ」になることにもはや疑いの余地はありません。

 

感染と隣り合わせの生活に変わった今、子どもたちに最善の教育環境を提供してあげるにはどうすればいいのでしょう?

 

オンライン教育で日本より進んでいる中国の取り組みを調べてみたところ、その充実ぶりには焦りしか感じませんでした。

日本のオンライン教育は後手に回っていますが、すぐに変えられない現状を嘆く前に、まずは他国の現状を知ることから始めたいと思います。

 

ここまで進んでいる!中国のオンライン教育

コロナウイルスの震源地となった中国。

日本の文科省にあたる教育部は、2020年2月12日に下記通知を出し、「停课不停学(休校しても教育は止めない)」スローガンを打ち出しました。

 

この通知のポイントは次の4点です。

●2月17日より小中高生を対象としたオンライン教育プラットフォームを無料開放

●2月17日より中国教育テレビCETV4より主に小学生向けに無料動画配信

●各地域のオンライン教育プラットフォームを一部無料開放

●デジタル教科書を無料開放

 

通知にあるとおり、2月17日より無料開放されたのが「国家中小学网络云平台」。

このサイトがすぐれものです。ぜひクリックして覗いてみてください。

 

小学1年生のぺージがこちら▼

通知にあったCETV4から配信されるテレビ動画もすべて集約されているので、このサイトを見れば国が用意したビデオ授業が一目瞭然です。

 

オンデマンド配信になっており、過去の放送をいつでも視聴できます。

 

1つの動画は約15分。きれいな北京語で、先生はゆっくりと、明瞭に話しています。

 

上記動画はこちらから視聴できます。

それぞれの動画には、学習のポイントを示した資料のほか、復習用の宿題がついています。

 

こういった動画が小学1年生から高校生まで用意されているので、日本で子どもに中国語による教育を受けさせられるほどです。

 

中国教育テレビCETV4が配信した動画は、CETV4でも動画を確認することができます。

 

これも学年別になっており、国語、算数のほか、美術や体育、音楽の動画まであるのは驚きですね。

 

毎週、時間割が事前にリリースされます。

 

CETV4の動画だけでは、1日あたり学年別の授業時間は30分と足りませんが、前半で紹介した国家中小学网络云平台の動画もあわせれば、十分な学習素材となります。

 

デジタル教科書の無料開放

中国の施策でもう一つ素晴らしいのが、教科書の無料開放

 

 

各出版社のリンクが用意されています。

 

出版社サイトへ進むと、各学年の教科書を教科別にダウンロードできます。

 

ぜひいくつかクリックしてみてみてください。充実ぶりに驚かれると思います。

人民教育出版社の教科書一覧ぺージ

1つが100ぺージを超える教科書が無料で見られます。生徒用だけでなく教師向けの資料も無料開放されています。

 

 

 

ご参考までに、高校化学の教科書はこんな感じ。

 

感染拡大によりオンライン教育に転換した当初、中国では家庭用プリンターを購入する家庭が多かったのもうなずけますね。

 

民間による全学年1日12時間オンライン授業

国主導の動画配信の充実ぶりにも驚きましたが、さらに驚いたのがオンライン授業を配信する「学而思网校」による1日12時間のオンライン授業です。

学而思网校が小学1年生から高校3年生に向けて無料でオンライン授業を開放したのは2月はじめ。

生放送で、1日12時間、自宅に居ながら授業を受けられます。これが無料なのです。

 

毎日8時から20時まで12時間、カリキュラムは下記のとおりびっちり。

1回の授業は40分、休憩は10分。

学而思网校のアプリ画面

 

過去配信分は中国の携帯電話の登録が必要となるため確認できませんでしたが、生放送をのぞいてみました。

土曜日にもかかわらず、先生が授業していて、生徒がチャットで参加していました。

 

このような民間による無料動画配信サービスは学而思网校だけではありません。

ほかにも無料で・生放送の授業を配信するサービスがあります。

 

なかにはすでにサービスを終了しているものもありますが、初動の早さ・無料リリースへの踏み切り方から、中国が教育を重視していること、早くからオンライン教育の準備を進めてきたことがうかがえます。

 

怒りを禁じ得ない文科省の「子どもの学び応援サイト」

政府・民間ともにオンライン教育対策で初動の早い中国。

これに対して、文科省はどんなサービスを提供しているのだろう?と思い、文科省HPをのぞいてみました。

 

文科省も「子供の学び応援サイト」を立ち上げ、休校期間中に自宅でできるサービスをまとめています。しかし、その内容は中国と比較すると大変残念なものでした。

 

小学生ぺージがこちら。学びたい教科を選ぶ仕組みになっているので、「算数」を選んでみます。

 

開いた算数ぺージがこちら。実はどの教科をクリックしても、同じようなぺージ構成です。

 

 

「子供の学び」を応援するサイトとありますが、前半にあるのは教師向けのPDF資料や、各教科書のリンクぺージのみ。

後半に子供の学習に役立つリンクがまとめてありますが、わたしはこのリンク集を見たとき、わいてくる怒りを抑えられませんでした。

個人でもまとめられるリンク集です。

感染初期の2月にこの状態ならまだわかります。しかし、緊急事態宣言が出され、延長もされた現在は5月。

3か月間、もっとできることはあったのではないでしょうか?

 

「子供の学び応援サイト」はLINEで登録できるので、こちらでも登録してみました。

しかし、リンク先はやはり同じ。

 

NHK for schoolの動画はよくできていますが、ボリューム・内容・質ともにとても中国には及びません。

 

文科省の取り組みは残念ですが、日本でも民間が率先して学習素材を無料リリースする動きが出ていますので、こちらに期待する方がよさそうです。

 

今後は、国内事情だけ見るのではなく、他国の教育事情を積極的にキャッチしていかないといけませんね。

子どもの将来のためにも、国任せにせず、個人で動けるところはどんどんやっていこうと思います。

 

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公開日:2020年5月13日