【2020年】光造形3Dプリンター6種を比較【3機種を購入した経験から】
光造形方式の3Dプリンタにはどんなものがあるの?
相場感はどんな感じ?
実際に使った人の意見を聞いてみたい!
こんなお悩みをこの記事ではスッキリ解決します。
✅ 本記事の内容
●初心者におすすめの光造形3Dプリンタがわかる
●自分にぴったりの光造形3Dプリンタが見つかる
✅ 本記事の信頼性
この記事を書いているわたしは、3Dプリンタを合計7台購入・使用した経験があります。
3Dプリンタでは修理中に装置から煙が出るなど痛い失敗をいろいろしてきました。
今回は、これから光造形の3Dプリンタを買おうと考えているあなたに、
- わたしが使って良かったもの
- Amazonレビューで評価が高かったもの
- 3機種の光造形を使った私が良いと思うもの
をわかりやすく解説していきます。
私が初めて3Dプリンタを購入したのは2018年1月。
当時は光造形だと10万円が当たり前でしたが、今では2万円代の3Dプリンタがたくさんあります。
[word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”bump” balloon_shadow=”true” bg_color=”#fff6dc” border_color=”#ffbc00″]私自身、3Dプリンタを初めて買った時、まったくの初心者でどのポイントに注目すればよいかわかりませんでした。[/word_balloon]
当時の自分に立ち返りつつ、わかりやすく解説していきますのでご安心ください。
▶私が購入したもの◀
・EPAX X1(2019/5購入)
・Nova3DのElfin(2019/12購入)
・QIDITECHのShadow5.5S(2020/1購入)
目次
高価格かつ高精度のForm3
家庭用として導入する人はほとんどいないと思いますが、
光造形の3Dプリンタで真っ先に思い浮かべるのがFormシリーズ。
2019年にFormlabsからForm2に続く新機種Form3が発表されました。
Low Force Stereolithography (LFS)という新技術により、より正確でスピーディーな造形が可能になり、Form2よりもサポート材をはがしやすくなっているようです。
Form3の造形サイズは、145 x 145 x 185 mm。
新素材「Draft Resin」の採用によって、従来の樹脂より造形速度が3~4倍になりました。
Form2では20時間かかっていたものが、Form3では6時間で造形可能になるようです。
世界で愛される光造形ブランドANYCUBIC PHOTON
Anycubicは3Dプリンタではおなじみの世界的ブランド。
低価格の光造形ですが、レベリング(位置調整)が手動で、苦戦するという声を見かけます。
同じ手動レベリングなら、次のご紹介するElegoo Marsの方が安いです。
Photonのレベリングでは、次の点がポイントのようです。
少し抵抗はありつつも引き抜けるぐらいベスト。この時、Z=0に設定するのを忘れないこと。
左右、真ん中で引き抜くときの抵抗を同じにすること。これができていないと、プリントする場所によって失敗する。
キャリブレーションで紙を挟む力が強すぎると、ガラス面が割れる可能性あり。
キャリブレーションで紙を挟む力が弱いと、トレーの底にドロドロした物体が溜まるだけで造形されない。
紙が破れそうになる手前くらいまでの強さで紙を引き抜くのがポイント。
eazy=0というZ軸レベルを調整できる器具を買うのがおすすめのようです。
トラブルはあるものの、価格の割には高精度!というのがAmazonレビューですね。
光造形といえばPhotonというくらい、
日本でも海外でも愛されているブランドであることに間違いありません。
Photonの基本情報
プリント速度 | 20mm/時間 |
出力サイズ | 115×65×155mm |
積層ピッチ | 0.025mm~ |
位置調整(レベリング) | 手動 |
データ送付 | USB |
新しいPhotonシリーズ「Photon S」「Photon-zero」も登場
主な違いはこちらに書いています。
さらに安い光造形を入手したい方はPhoton Zeroがおすすめ。
2020年に、Anycubicから新型光造形Photon Zeroがリリースされました。
格安&人気の光造形3DプリンタELEGOO Mars
わたしが初めて光造形3Dプリンタを買ったときに見落としていたのがこれ。
格安のElegoo Marsです。
Elegooも3Dプリンタで有名なブランドですね。
光造形ではかなり安いタイプになります。
Elegoo Marsの基本情報
プリント速度 | 20mm/時間 |
出力サイズ | 120 x 68 x 155 mm |
積層ピッチ | 0.01mm~ |
位置調整(レベリング) | 手動 |
データ送付 | USB |
スライサーソフト |
ChiTuBox |
US Amazonのレビューをまとめました(2019年7月11日時点)。
気になる方はこちらの記事をご覧ください。
2020年に新シリーズElegoo Mars Proがリリース
Marsで声が多かった匂い対策がされ、レベリングの手間が軽減されました。
レベリング不要で格安のNOVA3D Elfin
※2019年11月追記
2019年9月にさらにパワーアップした光造形が登場しました。
オートレベリングのさらに一歩先をいく機種で、
ボタンを押す操作もなく、本当に「レベリングフリー」なのです。
Elegoo Marsより高めですが、
毎回、手動で位置調整する必要がないという点は魅力的。
Elfinの基本情報
プリント速度 | 30-40mm/時間(最高) |
出力サイズ | 130 x 70 x 150 mm |
積層ピッチ | 0.025mm~ |
位置調整(レベリング) | なし |
データ送付 | Wifi、USB、有線 |
スライサーソフト |
Novamaker |
プリント速度が速く、Wifiでデータを送れるの他社との違いです。
面倒なレベリングがありませんので、初めて光造形方式の3Dプリンタを使う方におすすめです。
スライサーソフトNovamakerはNOVA3D専用のソフトです。
はじめは戸惑いましたが、慣れれば毎回Wi-Fi接続で簡単にプリントできました。
Novamakerの使い勝手を試してから購入を決めても遅くありません。
USAmazonのレビュー(2019年11月25日時点)をまとめました▼
実機レビュー記事はこちら▼
私が買ったのは初代Elfin。
現在、手に入るのは改良版のElfin2です。
NOVA3Dから2020年4月にリリースされた新機種BENE4との違いはこちらにまとめています。
匂いなし・神マニュアルのQIDI TECH Shadow 5.5 S
2019年10月に登場したのがQIDIの最新光造形Shadow 5.5 Sです。
QIDI Techは、FDM方式の3Dプリンタでユーザーから一貫して高い評価を得ているメーカー。
購入して高評価の秘密がわかりました。
初めて使う方向けのサポート、マニュアルが手厚いのです。
カスタマーサービスでは突出して優れています。
手動レベリングが必要ですが、購入時についているUSBにあるビデオがわかりやすく、
「初心者でもすぐに使える」とUS Amazonでも好評の光造形です。
毎回のレベリングをしたくない方は、本記事で紹介したEPAX X1、NOVA3DのElfinがおすすめですが、
QIDIファンでしたらShadow 5.5 Sで間違いないと思います。
とくに、狭い部屋など、真横で使う可能性のある方にいちばんおすすめがShadow5.5Sです。
感動するほど、匂いがありません!(装置に2つの換気ファンがついています)。
Shadow5.5Sの基本情報
プリント速度 | 20mm/時間 |
出力サイズ | 115 x 65 x 150 mm |
積層ピッチ | 0.01mm~ |
位置調整(レベリング) | 手動 |
データ送付 | USB |
スライサーソフト |
ChiTuBox |
USAmazonのレビュー(2019年12月27日時点)をまとめました▼
実機レビュー記事はこちら▼
アップグレード版のShadow6.0が登場しました▼
▼な、な、なんと!2020年夏に大型タイプの光造形も登場しました!▼
レベリング不要のEPAX X1
わたしが初めて買った光造形の3Dプリンタです。
購入の決め手は、
USAmazonで高評価だったこと
レベリングが不要なこと
トラブル対応にもすぐ対応してくれますし(英語)、
レベリング不要で本当に使いやすい3Dプリンタです。
1台目がある日突然動かなくなり、うまく修理できなかったため、2台目を購入しました。
もしかしたら日本で最初にEPAX X1を買った人間かもしれません。
現在はAmazon、楽天、ヤフーショップではお取り寄せとなっており(1ヵ月ほどかかる)、
購入するなら
メーカーサイトから直接購入する
US Amazonで購入する
のいずれかが無難です。
わたしはUS Amazonで買おうとしたら在庫切れでしたので、メーカーサイトから購入しました。
US Amazonで購入する場合はこちらから(依然として高評価です)
EPAX X1の基本情報
プリント速度 | 20mm/時間 |
出力サイズ | 115 x 65 x 155 mm |
積層ピッチ | 0.01mm~ |
位置調整(レベリング) | 自動 |
データ送付 | USB |
スライサーソフト |
ChiTuBox |
日本Amazonでは在庫切れが続いています。
レベリングは不要ですが、調整が必要になった場合のやり方が公式動画で紹介されています。
EPAX X1の推奨レジンはこちら▼
わたしは水洗いレジンしか使ったことがなく、ほかのレジンを使った場合に匂いがどれくらいあるかはわかりません。
実機レビュー記事はこちら▼
修理中に煙が出て怖かった話はこちら▼
これから3Dプリンタを始める方へのお願い
わたしは機械いじりが超苦手ですし、アドバイスできる立場にありませんが、
これから光造形の3Dプリンタを買われる方に1つお伝えしたいことは、
失敗前提で買うのがおすすめ、ということです。
ブログ経由で、
うまく3Dプリントできない!どうしたらいいんですか!?
英語がわからないので、日本語マニュアルを探してください!
3Dプリントしたらこんな状態になってしまいました(画像付き)!何が原因ですか?
など、ひんぱんにヘルプメッセージが届くのですが、
私の時間には限りがあり、すべてにはとても回答できません(涙)。
わたし自身、3Dプリンタを買ってからこれまでメーカー以外の人に聞いたことがありません。
困ったつぶやきをTwitterでして、親切な方が助けてくれたことはたくさんあります。
修理中に装置から煙が出たときは、自分でメーカーに英語で問い合わせましたし、
すべて自分で調べて解決してきました。
こんなはずじゃなかった!
と頭を抱えた経験はたくさんあります。
3Dプリンタの技術はまだ発展途上で、
どんなに評判がよい機種でも、何らかのトラブルが発生する可能性がありますので、
初めての方は、失敗前提で購入してください。
失敗を楽しんじゃおう、くらいの気持ちがないと、ストレスだと思います。
そして、わたしになるべく問い合わせはしないでください(笑)
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