家庭用3Dプリンタの費用はどれくらい?【おすすめ3つを厳選】
先日読者さんより下記質問をいただきました。
家庭用で子供と遊ぶのに丁度よい3Dプリンターは使いやすさを含めて考慮をすると初期費用とランニング費用はどのくらいでしょうか?
今回はこの質問にお答えします。
目次
家庭用3Dプリンタの初期費用とランニング費用はどれくらい?
初期費用
初期費用は選ぶ3Dプリンターによって変わります。現在、手に入る3Dプリンターの価格帯はざっくり次のとおり。
3万円未満
3万円~5万円
5万円~8万円
8万円以上
※上記分類は私のイメージです。
子供と遊ぶために購入する場合、5万円以下のものから試されるのがいいかなと思います。
(私も最初は5万円のものを購入しました)。
3万円未満で買える3Dプリンタはこちらにまとめています。
ランニング費用
結論からいうと、大きな故障がない前提では、ランニング費用は数千円/年だと思います。
主な消耗品は材料(フィラメント)、ノズルくらいです。
作るサイズ・頻度にもよりますが、1kgのフィラメントを買っておけば、3ヵ月は十分に持つと思います。私の場合は、1kgのフィラメントで3ヵ月以上持っています。
フィラメント1kgは2,000~3,000円くらいですので、材料代はそれほど高くありません。
小さなトラブルとして一番考えられるのは、ノズル詰まりです。
私も何度か経験しましたが、ノズルを買えばOKです。お持ちの3Dプリンタ専用のノズルを購入しますが、2000円未満を見ておけばいいと思います。3Dプリンタによっては交換用ノズルが最初についているものもあります。
ということで、費用の大部分を占めるのは、3Dプリンタ本体の価格となります。
3Dプリンタ選びで必要なマインドセット
では、次にどの3Dプリンタにするか?を考えていく前に重要なお話があります。
私の失敗経験から、最初に次のことを念頭においておく(「覚悟しておく」ともいう)のがおすすめです。
・3Dプリンタにはトラブルはつきもの
・装置のトラブルにより買いなおすことになり、高くつくことがある
これを念頭において、多少のトラブルを覚悟のうえで買われるのがいいです。
※私は覚悟なし&機械いじりの免疫もなかったので買ってから苦戦しました。
そのうえで、初めての方は
初心者は組み立て済みタイプを選びましょう
3Dプリンタには、自分で組み立てるタイプと、組み立てられた状態で届くタイプの2種類があります。
初めてで使いやすさを重視するなら、組み立て済みを選びましょう。後半でご紹介しているのは、すべて組み立て済みタイプです。
私の失敗履歴
私の経験を時系列にすると、次のとおりです(2019年8月時点)。
1台目:5万円の3Dプリンタを購入➡故障
2台目:4万円の3Dプリンタを購入➡うまく扱えない+故障
3台目:7万円の3Dプリンタを購入➡OK
4台目:6万円の3Dプリンタを購入➡OK
上記で注目いただきたいのは、1~3台目です。最初の2台で失敗したため、3台目を購入しました。
私が最初に買ったのは5万円の3Dプリンタでした。現在は3万円未満になっています。
初期費用に安さを重視する場合、別の3Dプリンタを購入するはめになり、結果、消費額が大きくなることも考えられます。これは私の経験からもわかると思います。
しかし、装置をどれだけ長く使えるかは、購入時にはわかりません。
高価格なもの・評価の高いものが故障することもあります。Amazonレビューを見るとわかりますが、たいていの3Dプリンタは評価が分かれていますよね。
同じ装置でも当たりはずれがあるということです。
「発展途上な状態を暖かく見守ってあげよう」くらいの気持ちで3Dプリンタを買われるのがいいと思います。
※私の時系列の補足です。
1~3台目はFDMという材料(フィラメント)を熱で溶かして重ねて立体にするタイプです。
4代目は光造形という、樹脂に光をあてて固めていくタイプです(クリームブリュレみたいなイメージ)。
子どもと一緒に使う場合は、FDMにしましょう。
光造形は樹脂アレルギーの危険がありますので、私は子どもの不在時に使っています。
【初心者向け3Dプリンター厳選3つ】いよいよ3Dプリンタ選び
暖かく見守る準備ができたら、いよいよ3Dプリンタを選びます。
私が今から1台目を買うとしたら何にするだろう?という基準で、3台をピックアップしました。
先に結論を言うと、
安さ・使いやすさを重視➡1つ目の「EasyThreed Nano」
安さ・評価も重視➡2つ目の「X-One2」
価格度外視で安心なもの➡3つ目の「Adventurer3」
こんな感じです。
安さ・使いやすさを重視なら「EasyThreed」
完成品で、届いてからすぐに使える3Dプリンタです。
わたしが使っている3Dプリンタの1つです。
この3Dプリンタがおすすめな方は、
●子供用が欲しい方
●入門・初心者向けを探している方
DIY好きで、自分でいじるのが好きな方には後半で紹介する組み立てタイプをおすすめします。
子供の教育用・入門用を探している方に自信をもっておすすめする理由は、
●組み立て済みである
●レベリング不要ですぐに3Dプリントできる
●造形プラットフォームが取り外し可能
と、私がこれまで使ってきて入門者に必要だと思うポイントがすべてクリアされているからです。
詳しくはこちら▼
とくに、幼児・小学生のお子さん用にお考えの場合は、
下記の点からも、組み立てタイプよりも組み立て済みを絶対におすすめします。
✅組み立てタイプより安全である(ノズルがむき出しでない)
✅小型でかわいいので子供が興味をもつ
うちには3Dプリンタが何台かありますが、5歳息子がいちばん興味をもってくれたのがこの3Dプリンタでした。
興味を持ってからは、自分で3Dデータ作りを積極的にするほどになりました。
出力サイズ:9×11×11cm
組み立て済み
英語マニュアル・英語動画付き
フィラメント(250g)付き
使えるフィラメント:PLAのみ
詳しいレビューはこちらに書いていますので参考にしてください。
安さも評価も重視するなら「X-one2」
安価でAmazonレビューの評価が高く、初めてでも大丈夫だったというコメントがあるのがX-One2です。
4台目にX-one2を購入し、高く評価しているコメントもありました。
出力サイズは、14cm×14cm×14cm。
私がはじめのころに苦戦した、セットアップ時に行う位置調整も他の機種より簡単なようです。
(英語ですが)レビュー動画をご覧になると、装置本体の大きさがわかります。
特徴は次のとおりです。
出力サイズ:14cm×14cm×14cm
組み立て済み
フィラメント付き
使えるフィラメント:PLA、ABS、PETG
もし気になる場合は、米国Amazonのレビューも確認されるのをおすすめします。
経験から、米国Amazonのレビューは信頼性が高いです。
価格度外視で安心なものなら「Adventurer3」
これは約7万円とちょっと高いですが、現在まで大きなトラブルなく使えています。
怒涛の安定感です。
出力サイズは15×15×15cmです。
Adventurer3は使いやすいのはもちろんのこと、日本国内のサポート体制がしっかりしているので、トラブルがあっても日本語で対応してもらえます。
公式Twitterにメッセージをしてトラブル解決方法のアドバイスをいただいたこともあります。
Adventurer3の特徴です。
出力サイズ:15×15×15cm
組み立て済み
フィラメント付き
使えるフィラメント:ABS、PLA、HIPS、PVA、PP、PET、高耐熱性PLAなど
ノズル交換がワンプッシュ
Adventurer3は日本Amazonでは購入できず、メーカーサイトで購入します。
私の時は、購入から数日で届きました。
米国Amazonにはありますね。米国ではまだあまり認知されていないのか、レビューは少な目でした。
私の失敗を繰り返してほしくありませんので、「私だったら」目線で厳選しました。
ただ、繰り返しになりますが、3Dプリンタにトラブルはつきものですので、使用過程で生じるトラブルも楽しんじゃおうくらいの気持ちがあると、あとあと楽です。
もっと安いのがいい!という方はこちらもご覧ください。
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