出口式みらい学習教室に2か月半通った感想と母親に起きた変化
子供が出口式みらい学習教室に通い始めて2か月半経ちました。
今回は2か月半経った現在の感想と私に起きた変化をお伝えします。
結論は次のとおり。
教室の考え方・方法論はすばらしい。しかし、親が本気で変わらなければ意味がない。
教室が本当に対象としているのは親であり、親がそのことに潜在意識レベルで気づければ、子供の教育に非常に役に立つ。
授業は週に1回で、白山教室に通っています。授業には、夫と私が交代で参加することもあれば、夫婦で一緒に参加することもあります。
夫と私のどちらかが参加することが多いですので、授業のあった日には、授業でやったこと、子供の様子を、夕食を食べながら共有しています。
通い始めてしばらくたった頃、授業で学んだことを十分に実践しきれていないような気がして、出口先生の「2歳から12歳の脳がグングン育つ! 論理の力」を読んだところ、気づきと大きなショックがありました。
このショックによって、上記結論に到達しました。
授業内容についてすべて書くことはできませんが、一部をご紹介しつつ、私の子供への接し方の変化についても触れたいと思います。
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目次
具体と抽象を行き来する・対立関係を学ぶ
次の写真を見てください。
テーブルの上に、
りんご、バナナ、オレンジ、ニンジン、ブロッコリー、きゅうり、ほうれん草、パプリカ、トマト、レモン、キウイフルーツがありますね。
もし「果物」「野菜」という言葉がなければ、それぞれの言葉で認識しなくてはなりません。「果物」「野菜」という言葉があることで、次のようにまとめられます。
もし抽象化できないと、次のように言うしかありません。
写真の情報を整理するためには、
①具体を抽象化する
②果物と野菜は異なる概念だと認識する
必要があります。
授業ではこのような具体と抽象を子供が行き来できるように、工夫された教材を使っています。
教材をお見せできませんが、次のようなイメージです。
かごに置いてあるものの中で、仲間外れは何でしょう?
答えはまつぼっくり。「ぶどう、りんご、かき=果物」という具体を抽象にしなければ答えがわかりませんよね。
出口式みらい学習教室の教材は、具体を抽象にする訓練を子供が自然にできるようになっています。
「論理の力」では、具体と抽象の例として、男と女が挙げられています。
A君、B君、C君の共通点をとって「男」と認識したのは、対立関係にある「女」を意識したため。
具体と抽象をイコールで結び、それと対立する概念を理解することで、私たちは世界を理解しています。
授業では、ある言葉を聞いて、その反対語を言う・探すトレーニングもします。
印象的だったのが、反対語の選び方でした。
「おいしい」の反対語は「まずい」。ですが、これを「おいしくない」と言ってしまうことは大人でもよくあるようなのです。
最初の頃は、ある言葉を聞いても、その反対語をスムーズに選べなかった子供が、次第にすぐに答える様子を見ていると、この子の世界が整理されてきているんだなと感じます。
要点をつかむ練習
出口式みらい学習教室の授業で特に良いと思うことが、要点をつかむ練習です。
文章の中で、どれが要点なのか、子供が小さい頃から取り組めるようになっています。
例えば次の文。
子供がどうしたのか?(要点をつかむ)
転んだのは誰?(要点をつかむ)
どうして転んだのか?(因果関係をつかむ)
を考えられるよう、先生が質問で導いてくれます。
同時に、形容詞や動詞でわかりづらい箇所は先生が説明してくださるので、語彙力の向上にもつながる仕組みになっています。
授業では子供が考えられるよう導く質問をたくさんしてくれます。驚くのは、子供がとても意欲的に答えること。
聞いてみると、「授業は楽しい」「もっとやりたい」。授業中も、先生が話している途中で、「早くやろうよ」と先生の持っているカードを奪おうとしてしまうことすらあります。
自分が生徒であると知ったエピソード
私自身にも変化がありました。
ある日、家族でレストランで食事をしていたときのこと。
子供が「ママ、水」と言いました。
以前の私でしたら、すぐに水を取って渡していたと思います。
この時、次のような会話をしました。
私:「水をどうしたいの?」
子:「水を取ってほしい」
私:「どうして?」
子:「喉が渇いたから」
私:「じゃあ、もう一度言い直してみて」
子:「喉が渇いたから、水を取って」
くどいかなと思いましたが、子供のためにやりながら、「これが教室の効果か!」と驚きました。
「論理の力」の中で、出口式みらい学習教室で指導する対象は、子供よりも親であると書かれています。
親も子供と一緒に授業に参加するのはこのためである・・・ということは知っていましたが、自分自身に変化が起きて初めて、教室の威力を思い知りました。
察することに慣れていると、言葉足らずな説明でも情報を補って、相手が言わんとすることを理解できてしまいますよね。
私自身も、何かを口頭で伝えたい時、文末をにごして意図をくみ取ってもらうことを、意図的にしてしまうことがあります。これと逆のこと、つまり子供の意図を単語で察することを、家庭でやってしまいがちです。
本によると、これは日常生活を送る上では問題ありませんが、子供の脳を育てる上では大きな障害となります。
特に、子供が成人する頃、国内には優秀な外国人材が増えているであろうこと、今より文化の異なる人たちと仕事で関わる可能性が高くなることを考えると、
文化・背景の異なる相手に自分の意図を正しく伝えるための論理力は不可欠です。
子供の言わんとしていることをくみとって助けてあげることを、親が無意識にやってしまうと、子供が家庭で論理を身に着けられなくなります。
自分が生徒であったことを思い知ったエピソードでした。
授業をいかすのも無駄にするもの、責任は親にある
少し前まで、「授業が週2回あったらいいのにな」と思っていました。
現在は、授業は週1回で十分だと思っています。「週2回あったら」と思っていた自分は、何もわかっていなかったなと反省しています。
上述の通り、出口式みらい学習教室の指導対象は親です。授業に親を同席させるのは、子供への接し方を授業を通じて学び、家庭で子供に接する時にいかすため、
先生の子供への接し方、質問の仕方、受け答え方などから自分との差を見つけ、足りない部分を自分の中に落とし込んでいくためです。
恥ずかしいことに、通学して1ヵ月以上経った時点でも、「授業が週2回あったらいいのにな」と思っていたように、私は全くわかっていませんでした。
ある時、通いっぱなしになっていることに気付き、手に取ったのが「論理の力」でした。
この本を読んで授業に参加すると、論理を身に着けるための工夫が細部まで施されていることがよくわかります。
私の古い価値観、考え方は一朝一夕では更新できません。自分は大丈夫だと思っていたのに、実は脳に浸透していなかったことがよくわかりました。
通えばOKというわけではなく、授業を生かすのも無駄にするのも、責任はすべて親にあるということですね。
私の場合、古い状態に戻ろうとする力が強いため、定期的に「論理の力」を読んで、毎回目的を持って授業に参加していきます。
自分のブレ・不足に気が付くために、親が「論理の力」を定期的に読むのはとても役立つと思います。
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この教材がうなる理由はこちらに詳しく書いています。
まとめ
論理的思考力をプログラミングで培おうということで、2020年よりプログラミング教育が小学校に導入されますね。
出口式みらい学習教室では、論理的思考力を国語で身に着けようというコンセプトです。
出口式みらい学習教室の考え方・方法論はすばらしいと思います。しかし、私自身、学びがいかされていなかったように、親が本気で変わらなければ教室に通っても意味はありません。
教室が本当に対象としているのは親であり、親がそのことに潜在意識レベルで気づき、主体的に参加して始めて、子供にそのエッセンスが還元されると思っています。
論理の力p58に次の記載があります。
親が頭を真っさらにするには、時間と覚悟が必要なことは、自分の経験からわかりました。ですが、逆戻りも発生すると思います。行ったり来たりを繰り返して、ようやく無意識レベルでできるようになるはずです。
その過程を含め、教室に半年、1年通った時点での私の変化、子供の変化について、今後もシェアしたいと思います。
この記事が、教室にこれから通学するお子さん・すでに通学しているお子さんの親御さんに参考になれば幸いです。
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