【感想】『5歳から始める最高の中学受験』から学ぶ中学受験成功の秘訣
中学受験の準備をするために、『5歳から始める最高の中学受験』を読みました。
タイトルに中学受験とありますが、「勉強好きになる子どもの育て方」とタイトルを変えてもいいくらい、内容が充実した育児本です。
次のような方に、特におすすめです。
-中学受験を親子にとって価値ある時間にしたい
-子供が勉強してくれない
-勉強しないわが子をつい怒ってしまう
-いけないとわかっているのに、逆効果な言葉を言ってしまう
タイトルに「5歳」とありますが、お子さんがすでに小学生になっていても、学習塾に通われていても役立つ本です。
子供が勉強につまづいている時の声のかけ方、質問に仕方は、どちらかというと小学校高学年向けですので、今から読んで遅すぎることはありません。
本のポイントをまとめると次の2点です。
・中学受験の準備は小4からでなく、幼児期から少しずつ勉強に慣れさせる
・中学受験成功の秘訣は、段取り力と、勉強するのは当たり前だと子供が思うこと
上記を実践するためのアドバイスがちりばめられています。
目次
入塾時に親に求められるマインドセット
中学受験のために塾に通うのは、ほぼ避けられないと言ってもいいですよね。
本によると、塾の当たり前の基準をまず知ること、これがスタート地点となります。
誤った理解:塾に入れればなんとかなる
正しい理解:塾は勉強の仕方は教えてくれない。
勉強の基本姿勢を身につけたうえで、勉強を教えてもらうところ。塾の当たり前の基準は高い。
つまり、学習塾は、勉強のやり方、取り組み方をすでに身につけていて、勉強するのが当たり前・習慣になっている状態で行くのが理想ということ。
そのため、勉強の基本姿勢を、塾に入るまでに家庭で身につけておく必要があります。
小さいうちは遊びと勉強の区別がつかないので、小学校に入るまでに、遊びの中に勉強を取り入れて、自然と「勉強することが当たり前」の状態にしておいてあげる必要があります。
著者のお子さんは、小学生になるころには、毎朝30分の自主学習が習慣化されていたようです。
中学受験が悲劇だとか、子どもがかわいそうだとか言われるのは、入塾時に必要な準備が子供側・親側にない状態で、子どもを塾へ行かせてしまうからではないかと感じました。
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この点をクリアして塾に通わせるのであれば、中学受験は必ずしも子供にとって不幸なことではなく、逆に成長する機会になると思いました。
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中学受験成功の秘訣3点
ここからが本題です。
中学受験成功の秘訣をまとめると次の3点。
①夫婦で方針をすり合わせること
②子供にゆるやかに無理させること
③子供が自分で勉強できる習慣を身につけていること
①夫婦で方針をすり合わせる
夫婦間で温度差をなくしておく必要があります。
片方が熱心で、片方がやる気がないと、夫婦喧嘩の原因となります。
そんな状態は、子どもが落ち着いて勉強できる環境とは言えませんよね。
我が家で夫と話し合いをしたあたりの話はこちらに書いています。
②子供にゆるやかに無理させる
子供がまだ小さいうちから、本人が大変と感じる前にゆるやかに無理させる必要があります。
本当に「無理」させるのではなく、1日1回クイズを出したり、お手伝いしながら考えたりして、遊びの中に勉強をちりばめていくイメージです。
ポイントは、子どもが「勉強」の意識を持たないうちに、生活の中に「学び」を浸透させていくこと。
強制するのではなく、子供が楽しめることを重視します。
子供のころ、熱中した体験をもつことも大切なのだそうです。
自分の体験と、未知の知識が結びつくと、学びが楽しくなり、加速します。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]小学4年から始まる学習塾生活の負担を考えると、本人がよくわからないうちから、「勉強するのって歯磨き、ご飯を食べるのと同じくらい、当たり前のことなんだ」と思ってもらうことが何よりも大切だと感じました。[/word_balloon]
そのために、最初は手間でも、お手伝いに参加してもらったりして、学びの機会をたくさん作ってあげたいと思いました。
③子供が自分で勉強できる習慣を身につけていること
小4で受験勉強をスタートするまでに、自ら自然に学ぶ姿勢を育てておくことが最善とされています。
子供が自分で勉強する習慣を身につけるのに必要なのは2点。
・勉強するのは歯磨きのように当たり前という習慣をつけること
・段取り力をつけること
特に、2つ目の段取り力に難しさと親の根気がいると感じましたので、以下、詳しく説明します。
▶段取り力をつけるために必要なこと
子供に段取り力をつけてもらううえで大切なポイントをまとめると、
・逆算思考
・時間感覚
・自分で考えて決める習慣
となります。
✔逆算思考
大人でも簡単なようで、意外とできないのが逆算思考ですよね。
ざっと次の流れになります。
①目標を持つ
②目標を達成するには何をするべきかを決める
③それをするのにどれくらい時間がかかるか考える
こういった段取りの習慣づけを小さいころからやるのが大切なのだそう。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]でも・・・「目標」というと、子供の場合、どうやって考えてもらうの?と思いますよね。[/word_balloon]
たとえば、子供にとって楽しいことも「目標」にしてOKです。
「楽しいこと」を目標にして、段取りができるよう、質問で考えるきっかけを与えます。
【例】
①日曜の朝9時半からリュウソウジャーを見たい
②8時半に起きて、ご飯、勉強をすませないといけない
③勉強を終わらせるのにかかる時間を考える
このとき、作業にかかる時間を子どもに考えるよううながします。
勉強に取り組む横で、「遅い」「間に合わない」という言葉は使わず、「1ページやるのにどれくらいかかった?」「どこまでできたの?」と進捗を聞くのがポイント。
わたしは「もっと早くやらないと間に合わないよ」などと言ってしまいがちですが、そこは我慢、我慢。
子供が何かを達成するために、何時までに〇〇を、どれくらいの速さでやらないと間に合わないか、自分から考えられるよう、質問でうながしていきます。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]
親の辛抱強さ、強い意識が求められますね・・・・
でも、子どもが逆算思考できるようになると、親の負担が減りますね。
[/word_balloon]
✔時間感覚
上記の段取り力をつけるために大切とされるのが、時間感覚。
時計の読み方は小学2年を待たずに教えるべき、と書かれています。
時計の針の動きを一緒に眺めるのも◎。
時計とカレンダーをセットで活用するのも◎。
楽しい予定をカレンダーに書き込むと、あと何日で〇〇だ、と子どもがわくわくしながら、時間感覚を身に着けられます。
このようにして、「今日」を起点に予定を見る習慣がつくわけですね。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]我が家でも、カレンダーで〇日が誕生日だよ、と教えてあげたら、毎日カレンダーの前にたって、あと何日と数えていました。[/word_balloon]
楽しいイベントの前日には、
何時に家を出るか一緒に考えて、
→何時に起きればいいかな?
→何時に寝ればいいかな?
と、一緒に確認するのが◎。
会話の中に「時間」を入れて、子供が時間感覚を持てるように意識していくわけですね。
楽しいイベントを利用しながら、子供が自分で予定を決める機会を生活の中にちりばめていくのがいいですね。
✔自分で考えて決めること
自分で考えて決めてもらうには、子供が自分のやりたいことを自分で決めるように促す質問を、親がかけてあげる必要があります。
それが、「朝ごはんの後、何をする?」という質問です。
我が家でも週末の朝、無意識にしていた質問でした。
子供に「朝ごはんの後、何をする?どこに行きたい?」と聞くと、子供なりに考えて答えてくれます。
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”true” avatar_shadow=”true” balloon_shadow=”true”]自分で決める習慣に、時間感覚が身につくと、1日の予定を考えられるようになり、1週間、1ヵ月と広げていけるようです。[/word_balloon]
自分で決める力は、「自分は将来こんなことをしたい」「こんな学校にいきたい」と、自分の生き方について考えるベースにもなりますね。
段取り力をつけるために必要な、
・逆算思考
・時間感覚
・自分で考えて決める習慣
これらを実行するのは簡単ではありませんが、辛抱強くやり続けると、小学校に入ってから、親の負担が減ることは間違いないですよね。
大切なのは、自分でスケジュールを立てて、自己管理する習慣をつけられるよう、親がサポートすること。
勉強することは当たり前だとまず、親が信じること。
そして、遊びやお手伝いに勉強をちりばめて、「勉強するのは当たり前」だと無意識レベルで子供に感じてもらうこと。
これを、小学校に入るまで、塾が始まるまでに、親が根気強くサポートしてあげる――
そうすれば、小4から学習塾に行ったとき、子供はご飯を食べる感覚で勉強し、自分でスケジュールを立てられるようになる、というわけですが、
言うは超易く行うは難し。
エッセンスはわかりましたので、あとはこの本で書かれていることを、私がどれだけ根気強く、実践できるか、ですね。
勉強を始める年齢・勉強の取り入れ方
本によると、勉強をはじめるベストなタイミングは3、4歳です。
3歳から年齢別に無理なくできる内容が、本で紹介されています。
小さい子供は遊びと勉強を区別できないので、遊び・お手伝いに勉強を取り入れるのがポイント。
1日5分からスタートし、
毎日少しが習慣化のコツ。
早速やってみました!
★数字クイズ
1、4、7ときたら、次は何でしょう?ゲーム。
悩んでいたので、紙に数字を書いて一緒に考えます。
わかった瞬間、「次は〇、その次は〇」と答えてくれました。
『5歳から始める最高の中学受験』を読んで
最近始めた学びタイム。昨日やったゲームは、
「1、3、5、7。次に来るのは何でしょう?」ヒントを出すために、
紙に1~7まで書いて、1、3、5、7に〇をつけたら、
「わかった!次は9!次は11!次は13!」と反応良かったです😄#幼児教育— あゆみ・3Dプリンタ📚生き抜く子供を育てたい (@AyumiSato_3D) December 1, 2019
★洗濯物で理科を学ぶ
洗濯物をすべて外した後、傾いていた状態からどうなるか予想してもらいました。
お手伝いで学ぶ🌟
息子のブームは洗濯物をとりこむこと。最初は洋服がたくさんで釣り合っているのに、片側から外していくと、傾いていく様子を一緒に観察。
「最後の洋服を外すとどうなると思う?」と質問しながら取り込み完了。
お手伝いで考えてもらう、推測してもらうこと、できますね😊#教育
— あゆみ・3Dプリンタ📚生き抜く子供を育てたい (@AyumiSato_3D) December 4, 2019
★手紙を互いに書く
ひらがなの練習をしたがらなくなったので、「手紙を書こうか」と提案しました。
おりがみに手紙を書いて、おりがみで作った封筒に入れてお互いに渡します。
ひらがな練習は嫌がるのに、喜んで文章を書いてくれました。
【後日追記】
その後も継続して、今では5か月以上、毎朝勉強する習慣ができました。
▼具体的なやり方はこちらに書いています▼
まとめ
中学受験を親子が成長する機会にするために、親の意識・早めの準備が特に大事だと思いました。
親(私)あるあるの、陥りやすいダメダメ発言の対策方法も詳しく書かれています。
子どもの「わからない」をサポートする方法(p163)
勉強をやりたがらないときは(p177)
はトイレに貼りだして、自分に言い聞かせないと、私はきっとダメな発言をしてしまうと思いました。
冒頭に書いたように、
この本は、「中学受験をする親御さん」向けのタイトルですが、中学受験をしない親御さんにとっても参考になる、育児本です。
-子供が勉強してくれない
-勉強しないわが子をつい怒ってしまう
-いけないとわかっているのに、逆効果な言葉を言ってしまう
そんな親御さんの悩みにもフォーカスした育児本でした。
本には、子どものタイプ別学習法が紹介されています。
タイプ判定のために、自分の子供の素敵を50個見つけようエクササイズがついています。
ぜひやってみてください^^
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