小学1・2年で文章問題が苦手、どうしたらいいの?【今日からできること・根本的な対処法】
この記事では、小学1・2年生で文章問題が苦手という悩みを持つ方に向けて、
今日からできる対策・根本的な解決方法を信頼できる書籍をもとに丁寧に解説しました。
小2で文章題で苦労していて、どんな教え方すればいいんだろう?
算数も国語も文章題が苦手で、教えていると「わからない」と泣かれてしまう
文章題が苦手な子どもに何度説明しても理解してもらえなくて、イライラしてしまう
小学1・2年生のお父さん・お母さんで上記のお悩みを持つ方は多いと思います。
子どもがどこでつまずいているかわからないと、イライラしたり、焦ったりしてしまいますよね。
文章題でつまずいているケースでは、きちんと正確に読めていないのが原因であることが多いです。
『AIに負けない子どもを育てる』には、子どもだけでなく大人も短い一文さえ正確に読めていない衝撃的な事実が書かれています(詳しくはこちらの記事に書いてあります)。
それくらい、正確に読むことは難しいことです。
子どもが文章題でつまずいていても、焦ることなく、親がしっかり関わることで、着実に読む力はついていきます。
この記事を最後まで読むと次のことがわかります。
●低学年で今日からできる文章題対策
●成績アップして笑顔が増える、文章題の根本的な解決方法
こちらの本をベースに根本的な解決方法5つをまとめました。
✅根本的な解決方法
●入学後も読み聞かせ
●音読させる
●低学年は同じ本を繰り返し読む
●速読よりも精読
●論理を学ぶ
飛ばし読みの悪い癖がついてしまうと、直すのは大変です。
また、読書をたくさんしているからといって、国語の成績が上がるわけではないこともわかっています。
高学年になると、各科目の文章の抽象度があがりますので、低学年のうちに正確に読むを習慣化するのが大切。
そういう点では、低学年でつまずきに親が気づいてあげるのはむしろラッキーといえます。
対策とおすすめの本・教材も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
小学1年生で勉強についていけないとお悩みの方はこちらも参考にしてみてください。
目次
【今日からできる】小学1・2年で文章問題が苦手な場合の対策
文章題は日常生活の「問題解決」と同じ
文章題は、次の3つのプロセスに分けられます。
- 問題を読んで理解する
- 式を立てる
- 解く
これは仕事などで必要な問題解決のプロセスと同じですよね。
- 現状を把握する
- 方法を考える
- 解決する
「問題を読んで理解する」ができないと、算数の文章題はとけません。
国語がすべての教科の土台である、とも言えますね。
国語力がすべての土台
中学入試で出題される算数の文章題は非常に複雑。
国語力が不足していたら問題の意図を読みとれません。
算数を得意にする秘訣の1つが問題を拡張できるかどうかにあることはこちらの記事で書きましたが、そもそも、
問題を正確に読み取れなければ、「前にやったあの問題と似ている」と気づくこともできません。
国語力がすべての教科の土台になりますので、苦手な文章問題を克服するには、国語力の強化が必要です。
今日からできる文章題の苦手対策3つ
今日からできる対策をまずご紹介します。
①はやく解かせようとしない
「速いね!」とほめるのを癖にしないのをおすすめします。
「もう解けたの?速いね!」って嬉しくてつい言いがちな言葉ですよね。
速いことを褒めていると、「速いのがいいんだ」と子どもは思ってしまいます。
②文章問題を音読する
文章題を最後まで読まずに、答えを出している子が多いです。
文章問題を音読するだけでも効果があります。
1回でうまく音読できなくても、親が一緒に読んであげて、2回、3回と繰り返しましょう。
1回目ですべて音読するのを嫌がる場合は、
1行目はお母さんが読んであげて、「2行目は自分で読んでみようか」と少しずつ負荷をかけてあげるのがおすすめです。
③式を立てる練習をする
次のような問題。
速く解くのがいいと思っているお子さんは、最後まで読まずに答えを出してしまいがち。
クッキーが5枚あります。お兄さんは4枚食べようとしましたが、弟が部屋に入ってきたので、弟の分も残してあげなければと思い、結局食べたのは2枚でした。残りは何枚ですか?
「計算はしなくていいよ。まず式だけ立ててみようね」といって、まず式だけ考えてもらうのも有効です。
次に、より根本的な解決方法についてみていきます。
【根本的な解決方法】小学1・2年生で文章問題が苦手な場合の対策5つ
信頼できる次の3冊を参考に、エッセンスをまとめました。
算数や国語の文章題を解く力をつけるためには、読解力が大切です。
読解力をつけるためにじっくり取り組みたいのが次の5つ。
●入学後も読み聞かせする
●音読させる
●低学年は同じ本を繰り返し読む
●速読よりも精読させる
●論理を学ぶ
入学後も読み聞かせする+音読
読解力が大切といっても、本をたくさん読めばいいわけではありません。
きちんと意味を理解しながら読むことが大切です。
そのために今日からできるのが、音読です。
『自分から勉強する子が育つお母さんの習慣』では、音読の大切さが繰り返し強調されています。
小学校入学までは絵本の読み聞かせをしていても、入学とともにやめてしまうご家庭は多いですよね。
やめてしまう理由には、毎日の仕事や育児で忙しいことが考えられますが、
低学年のお子さんこそ、音読させる前にお父さん・お母さんが読み聞かせをしてあげることが大切です。
次の手順で進めるのがおすすめです。
- 親が正しいリズムで感情をこめて読み聞かせしてあげる
- 子どもにマネさせて音読してもらう
本にも次のように書かれており、子どもに勉強できる子になってほしい場合は、幼児~低学年のうちに読み聞かせするのがおすすめです。
国語ができる子どもたち(あるいはその親たち)に話を聞いてみると、かなりの割合で、親が読み聞かせをしています。(自分から勉強する子が育つお母さんの習慣 p131)
子どもが小さい時から、親の音読をマネさせて、子どもに音読させる習慣をつけるのがいいですね。
子どもが音読したがらないときは、1行だけ音読するなど、無理のないところから始めてみてください。
読書しているから大丈夫!の落とし穴⇒速読よりも精読
子どもが本が好きて、図書館で次から次に借りてきて読んでいる姿を見ると、
「うちの子は読書好きだし、読むのが速いから大丈夫!」と思いがちですが、
これは、国立情報学研究所社会共有知研究センター長・教授の新井紀子さんが行ったデータでも明らかにされています(詳細はこちらの記事に書いています)。
『人気講師が教える理系脳のつくり方』にも、読書好きと国語の成績は比例しないことが明記されています。
では、のめりこむように読書に熱中しているのに、国語の成績が上がらないのはなぜでしょうか?
本をたくさん読んでいるのに国語の成績がよくない理由
国語にはつぎの力が求められます。
●意味を正しく理解する
●登場人物の心情を理解する
●段落に分けて、それぞれの内容を要約する
わたしも含め、ストーリーにのめりこんで、先の展開が気になってどんどん読んだ経験のある方は多いはず。
こんなときは本のあらすじを追うことに夢中で、わからない言葉や難しい表現があっても、ストーリー全体の理解のさまたげにならなければ、面白さに引っ張られて読んでしまいます。
まさに、すっ飛ばし読みですね。
読んだという達成感は残りますが、これでは「正確に読む」力はつけにくいです。
正確に読む力をつけるためには、速読よりも精読が重要。
そして、低学年のうちは同じ文章を繰り返し、味わうのが効果的。
実際に、灘校を名門進学校に変えた伝説の国語教師と呼ばれる橋本武先生は、生徒たちに1つの作品を熟読・精読させていたそうです。
橋本先生が『銀の匙』をつかって熟読させる授業を始めてから、東大、京大へ合格する生徒が増えていったとのこと。
その橋本先生が書かれた本。今読んでいますが素晴らしい本です▼
公立の滑り止め的な存在だった灘校を、名門進学校まで押し上げた背景には3年間をかけて1冊の作品を読むという、徹底した精読にありました。
詳しくは『人気講師が教える理系脳のつくり方』を読んでみてください(本の感想はこちら)。
もう1つ読解力をあげるためにおすすめなのは、論理を学ぶことです。
論理を学ぶ
『論理』ときくと、抵抗を感じられる方もいるかもしれません。
論理は、さまざまな情報を整理して、必要なものだけを取り出し、相手に伝える、すべての言語の土台になるものです。
頭の中がいろいろな情報でごちゃごちゃだと、何が重要かわかりませんよね。
ごちゃごちゃな情報を、整理して、まとめられるものはそれぞれのファイルにまとめる
これが論理の1つ、具体と抽象です。
わかりやすい例では、次のようにいろいろあるフルーツの中に野菜が紛れ込んでいる場合、
テーブルの上に、りんご、バナナ、オレンジ、ニンジン、ブロッコリー、きゅうり、ほうれん草、パプリカ、トマト、レモン、キウイフルーツが置いてある
というのではなく、
テーブルの上に、果物と野菜が置いてある
と言えば、要点をおさえてシンプルに伝わりますよね。
論理を学ぶことで、情報を整理できるわけです。
「要点をつかむ、因果関係を理解する、飾りをそぎ落とす、抽象化する」などの論理力が、読解力をあげるために必要です。
子どもが小さい頃から意識して取り組むと、日常生活でも自分のしたいことを理由をつけて、論理的に伝えられるようになります。
論理がどれだけ大切かは、こちらの本に書いてあります(読んでお尻に火がついた1冊です)。
この本を読んでから、家庭でも論理を意識して子どもに接するようになりました。
今だと『2歳から12歳の脳がグングン育つ!論理の力』をAmazonオーディブルで聴けます(2022年3月時点)。
オーディブルの無料体験を利用すると、1冊まるごと無料で聴くことができます。
具体的には「ママ、お茶」と言わず、「お茶ちょうだい」「お茶飲みたいから、お茶ちょうだい」と自然と言えるようになりました。
本の感想や、子どもや私にみられた変化についてはこちらに書いてあります。
低学年で文章題が苦手!という場合の根本的な解決方法を改めてまとめました。
●入学後も読み聞かせする
●音読させる
●低学年は同じ本を繰り返し読む
●速読よりも精読させる
●論理を学ぶ
という質問について、次にみていきます。
小学1・2年生で文章問題が苦手!対策におすすめな本・教材
読み聞かせ・音読におすすめな本
自分から勉強する子が育つお母さんの習慣には、学年別におすすめの本がたくさん紹介されています。
一部を紹介すると、、、
小学1年生
小学2年生
『自分から勉強する子が育つお母さんの習慣』には、音読の大切さや、音読のポイントのほかにも1日10分からできる親御さん向けのアドバイスがたくさんのっていますので、先にこの本から読まれてもいいと思います。
この本も早めに読んでおきたい本です。
論理を学ぶのにおすすめな教材
論理がどれだけ大切かを知るには、出口汪先生の本を読めば十分すぎるほど。
この本には、子どもの脳が2歳~12歳までに完成されるため、脳が完成する前のこの時期に親がどうかかわるかが大切であること、12歳までに何をすべきかが書かれています。
今だと『2歳から12歳の脳がグングン育つ!論理の力』をAmazonオーディブルで聴けます(2022年3月時点)。
オーディブルの無料体験を利用すると、1冊まるごと無料で聴くことができます。
年齢別に論理を学べる教材もあります。
これは素晴らしいテキストで、自信をもっておすすめします。
小学2年生でも、文章題が苦手なお子さんは1年生のものから始めるのがおすすめです。
うちは年長児に論理国語小1を、小1の今は論理国語小2をやっています。
出口先生の論理ドリルが初めての方は、小1から取り組む方が無難だと思います。
述語、主語を把握し、文の要点をつかむ練習を徹底して行います。
一文で主語・述語をつかむ練習をしたら、二文の要点をまとめる練習をします。スモールステップで進むのと、色分けしてあるので、子供にわかりやすい構成になっています。
就学前の下のお子さんいる方には、幼児から論理をしっかり学べるこちらのシリーズがおすすめ。
論理だけでなくひらがなも学べる構成で、うなる教材です。
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