公文は何歳からがおすすめ?苦労体験談をもとに解説
幼児教育では高い知名度のある公文式。
幼稚園、保育園の友達が通い始めているのを聞くと「うちもやろうかな」と気になりますよね。
公文式が気になる方に向けて、この記事では
公文式は何歳から始めるのがおすすめなの?
年長からだともう遅い?
この疑問をすっきり解決します。
わたしの結論を先にお伝えすると、
●年中(4・5歳)の春ころで
かつ
●ひらがな・数字をまだやっていない段階でのスタートがおすすめ
という方に向けて、
わたしがやって良かった対策もあわせて紹介しますのでご安心ください。
公文式については賛否両論ありますが、
親が正しく理解したうえで、しっかりお子さんをサポートしてあげれば、成果の出る教室です。
年中の冬から受講を始めて今にいたるまでの苦労をまじえた経験ベースでお伝えします。
口コミや評判でなく自分の判断基準を持つために読んで参考になった本もご紹介しますので、
これから入会を考えている方にとってきっと参考になるはずです。
目次
公文は何歳からがおすすめ?
年中(4・5歳)の春スタートをおすすめします。
具体的には、
ひらがな・数字をまだ書く練習をしていない段階・そろそろ始めようかなという段階
でのスタートをおすすめします。
これは息子の実体験にもとづいて感じていることですので、
4歳からスタートしたご家庭、
6歳からスタートしたご家庭とで、
おすすめの開始年齢は変わってくると思います。
うちは、年中(5歳・1月)にスタートして「ちょっと遅かったな」と感じました。
わたしが年中・春のスタートをおすすめするのは、
公文式では内容に入る前の運筆力トレーニングがかなり多いからです。
年長になってから公文を始めると、すでに学んでいたとしても、
運筆力トレーニングを延々とやることになり、意欲が低下しかねません。
幼児から始める場合、ほぼまちがいなく、
はじめは運筆力をきたえる「ズンズン」というプリントからになります。
公文を始める前にひらがな・数字を書く練習をすでにしたことがある子の場合、
この「ズンズン」の多さにうんざりしかねません。
学びについていけず挫折するのではなく、
途方もない量の「ズンズン」にうんざりして、やる気・意欲喪失する可能性が高いと思います。
ズンズンには息子も私も恐怖を感じており、
公文式のポスターにズンズンの写真が載っているのを見ると、
というほどです(笑)
お子さんのなかには、
と、いつまでも続く運筆力を鍛えるプリントにうんざりしてしまうと思います。
息子がそうでした。
公文国語をやっていたとき、息子が先生に直接
と訴えましたが、先生がズンズンを飛ばしてくれることはありませんでした。
公文式への理解がなかった私はがっかり。
退会しました。
その後、公文式について再度研究して、算数で公文再開を決めた理由はこちらに書いています。
年長(5歳・6歳)からの公文算数スタートは微妙だと思う理由
年長(5歳・6歳)でひらがなや数字を家庭で少しかじっているお子さんには、
年長から公文算数をはじめるのはあまりおすすめしません。
はじめに運筆力を鍛えるプリントをたくさんやりますので、モチベーションを保つのが本当に大変だからです。
という方にアドバイスがあります。
わたしが実際にやった方法です。
それは、開始するプリントのレベルを先生と相談すること。
公文は入会時に実力テストで開始プリントを決めます。
ひらがなが書けても、
数字が書けても、
先生が書く力が足りないと判断すれば、さかのぼって易しいプリントから始めることになります。
ご家庭で数字やひらがなを書く練習をやってきたのであれば、
もっと今のレベルに近いところ(数字・ひらがなを書くなど)から始められないか?
ぜひ交渉しましょう。
公文はどの子供も落ちこぼれることなく、がんばればできると自信を持たせるのがコンセプト。
そのため、実際のレベルの2ヵ月~半年ほど前からスタートします。
息子もそうでした。
詳しい話や、具体的なプリントの枚数・問題数などはこちらの記事に書いていますが、
すでに数字を書ける息子が、数字を読む・書くプリントからはじめ、たし算に到達するまでやったのがこれだけのプリント量です。
上記プリントに恐怖のズンズンは含まれていません。
まだ数字やひらがなを学んでいない年中さんでしたら、ズンズンからスタートでもまだいいと思います。
年長さんですでにひらがな・数字を学んでいるのに、ズンズンからスタートになると、こなすのは(面白くないので精神的に)しんどいと思います。
入会テスト後に各教科、この内容一覧をもとに開始プリントを指定されますので、
その時に交渉するのがおすすめです。
ちなみに、教材1種類あたり10枚のプリントを2回やります。
見づらいですが、たとえば「4A すうじのなぞりがき1」は10枚。
「4A」すべてで10枚×20種類=200枚になります。
最低2回ずつやるので、「4A」だけで200枚×2回=400枚になります。
公文で失敗・挫折しないために知っておきたいこと
公文で失敗・挫折しないためには、
保護者のマインドセット・関わりがとても大切です。
正直なところ、この2つなくして継続はできないと思っています。
保護者の関わりが成否を決めるといってもいいくらいです。
体験教室は楽しいので子供はやる気になりますが、
いざ入会しよう!となったときに、次の2つについてあらかじめ知っておいてください。
●親が適切にサポートしないと継続は難しい
●家庭学習をサポートする時間・ゆとりを確保すると決める
うちでは再開時に、次のことを息子に伝えました。
✔たし算にいくまでに、数字をたくさん書くこと
✔毎日5枚~10枚のプリントをこなさないと前へ進めないこと
✔辛くなったり、しんどくなったら話してほしいこと
子供ががんばれるかどうかは親の関わりにかかっているとわかっていましたので、
✔朝、学習をサポートするゆとりをもつ
✔ご褒美を使わずにサポートする
と決めました。
かなり覚悟して始めましたが、算数を受講して7ヵ月。
簡単ではありません…。
それでも、ご褒美は使っていません。
✅声かけによるはげまし
✅以前の息子と比べてよくなったところを伝える
✅このまま頑張るとどんな良いことがあるか伝える
やっている励ましはほとんど声かけとシール貼りです(たまにイライラしてしまうことももちろんあります)。
プリントに取り組んでいるときの辛抱強い声かけ、励まし、がんばっていることを褒めてあげる声かけなど、正直こちらが疲れてしまうこともあります。
わたしの周りではほとんどのお子さんが3ヶ月以内に退会していますので、
軽い気持ちで始めない方がいいです。
公文式は実績のあるプロ講師が認める教室
といっても、公文算数は、
数学オリンピックへ生徒を輩出している栗田哲也先生や村上綾一先生が、
幼児期から算数に取り組む選択肢の1つとして本に紹介されており、
たくさんの子供に接してきたプロ講師が認める教室です。
村上先生の本から一部を引用します。
子どもに、発想力・思考力・想像力をつけたいと日々奮闘し、願っている塾講師も、そろばん教室や公文に行くことで、それらがそがれるなどとは、少しも思っていません。むしろ、そうして基礎学力をつけるところから、発想力などにつながっていくと思っています。
数学オリンピックを目指す学生のための駿台英才セミナー講師の栗田哲也先生も、その著者『数学に感動する頭をつくる』の中で次のように書いておられます。
「そろばんを経験したものは、頭の中にイメージ(この場合は数のイメージ)を思い浮かべる力があるので将来的に伸びていくのです。そうか、公文式は単に計算力を鍛えるだけでなくて、そろばんにとって代わる役割を果たしていたのだな、と私は思ったのでした」
基礎学力なくしては、何事も始まりません。そのために、そろばん教室や公文を利用することは、とてもいいことだと思っています。
公文式は気をつけないと弊害があるのは確かですが、
●時代遅れだ
●計算力ばかり
など、表面的なわかりやすい部分だけにとらわれるのはもったいないと思います。
また、体験教室へ行っても、継続できるかどうかはまず判断できません。
わたしは自分の判断基準を持ちたかったので、これらの本を読んで、公文式を選びました。
▶感想はこちら
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公文をおすすめするタイプ
●家庭学習をサポートするゆとりのある方
●幼稚園に通っているお子さん
●子供が通いたいと言っている
●先取り学習をしたい方
●中学受験する方
やればやるほど、先取り学習ができますので、
小学校3年までに小学算数を終えておきたい
など、明確な目的がある方にはおすすめです。
公文をおすすめしないタイプ
●共働きの方
●保育園に通っているお子さん
●1を聞いて10を知るセンスのある子
●あれこれ自分で考えたい試行錯誤好きな子
フルタイム会社員で共働きの方には、負担は大きいです。
うちは保育園ですが、私の仕事が在宅フリーランスで、
家庭学習をサポートする時間的なゆとりを持てるので、続けられています。
また、公文は進み方がとてもゆっくりですので、1を聞いて10を知るタイプのお子さんには合いません。
など、教えなくても自分で発見して学びを深められるお子さんには特におすすめしません。
公文の必要性を見極めたい方が読むべき1冊(+2冊)
良いも悪いも、体験者の口コミが多い公文式。
調べれば公文に関する体験談はいくらでもでてきますが、
公文をやめた経験者の声だけを聞いて、判断するのはおすすめしません。
とくに幼児から公文を始める場合、
家庭での取り組み方によっては、
先取りどころか子供がひらがなを見るのも嫌になってしまう可能性もあります。
わたしが再開にあたって読んでとても参考になったのがこちらの本です。
公文を経験した東大生を取材した本で、
東大医学生の2人に1人が公文式だったこと
公文をやった東大生が振り返る、公文のメリット・デメリット
公文で成果をあげた家庭・挫折した家庭での保護者の取り組み
公文が世界的に実績があること
創始者が公文にこめた想い
など、公文の良いも悪いもすべて、客観的に徹底取材して書かれています。
▶感想はこちら
公文算数の必要性を判断したい方は、下記2冊をプラスで読まれるのがおすすめです。
算数を得意にする秘訣がよくわかりますので、公文でなくほかの教材選びでも大変参考になります。
▶感想はこちら
耳より情報
この記事を書いている時点(2020年7月16日)で『数学に感動する頭をつくる』はKindleUnlimitedで無料で読めます。
Kindle unlimitedなら初月無料で30日間読み放題です。
公文が合わないと感じる方は別の教材を使おう
算数
公文と比較されることが多いタブレット教材RISUとの比較はこちらに書いています。
国語
公文国語は真剣に取り組まずにやめてしまったので、わたしに語る資格はありませんが、
おすすめするとしたら、出口先生の論理国語シリーズです。
がり勉でないのに勉強ができる子は抽象と具体を行き来できているという話が『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?』に書かれていますが、
幼児・低学年から論理を鍛えようというのが出口先生のコンセプト。
とくに、2歳~12歳までにやっておきたいことが書かれたこちらの本を読むと、幼少期から論理を学んだ方がよいことがわかります。
うちは出口先生の幼児教室「出口式みらい学習教室」に通っています。
興味のある方はこちらをご覧ください。
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